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「利上げ健忘症」の市場を正気に戻すFRB要人“タカ派発言”の本気度は?=近藤駿介

金融政策の変更を伴わないファンダメンタルズの変化

投資家にとって最も重要なことは「ファンダメンタルズの変化」である。そして、最大の「ファンダメンタルズの変化」は、「金融政策の変更」である。

FRBが「金利の正常化」に向かうと同時に、マイナス金利政策を柱とした金融緩和策の強化を図る日欧の金融政策に限界が見えてきたということは、「ファンダメンタルズ」が大きく変化してきているということだ。

「金融政策の限界」は「金融政策の変更」ではないが、政策効果が変わるという点において実質「金融政策の変更」である。投資家が認識しておかなければならないことは、FRBが利上げを先送りしても、日欧の金融政策が限界に達すれば、「ファンダメンタルズは大きく変化する」ということだ。

そして「ファンダメンタルズが大きく変化する」局面で重要なことは、これまでの延長線上で物事を考えないことだ。

特に、今回訪れるかもしれない「ファンダメンタルズの変化」は、これまで投資家が経験してきた「金融政策変更によるファンダメンタルズの変化」ではなく、誰も経験したことのない「金融政策の変更を伴わないファンダメンタルズの変化」かもしれないからだ。

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近藤駿介~金融市場を通して見える世界』(2016年9月12日号)より
※記事タイトル、本文見出し、太字はMONEY VOICE編集部による

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