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豊洲市場「空洞」騒動の真実。なぜデマが世論を席巻するのか?=内閣官房参与 藤井聡

安全なんて関係ない!手続きが問題だったんだ!というごまかし

対応1(ごまかし方1):認知B’がなかったことにする (一番シンプルなのは、「豊洲は安全」と言っている言葉を「忘れ」たり「聞いてなかったこと」にしたりする一方、「豊洲は危険!」という意見ばかりを無理やり探して、くり返し耳にして安心する、というパターン)

対応2(ごまかし方2):認知B’を主張している人が、邪悪な奴だと決めつける (この場合は、「豊洲は安全だ」と言っている京大藤井等が「邪悪な奴だ」「どうせ、土建屋の回し者だ」「どうせ、東京都と裏でつるんでるんだろ」「あいつは、この問題について専門でも何でもないのに勝手な事を言ってるだけだ!」等と決めつける、というパターン)

対策3:認知B’は認めるとしても、それとは別の認知Cを信ずる(例えば、「豊洲が衛生的かどうかなんて関係ないよ! 問題は東京都が事前にそれを説明しなかったことだ! それは、とんでもない悪いことなんだ!」ということにしてしまったり、実際には安全性にほとんど関係ないデータを無理やり持ち出し、「やっぱ危険だったじゃないか!」とやってしまう、というパターンです)

理論的には、今、東京都を豊洲問題について徹底的に批判し続けてきた人々やメディア関係者は、上記の対応1、2、3をやりたくてやりたくてうずうずしている……という状況に置かれているのです。

そして、(実際、豊洲が危ない、という決定的な証拠が出てくれば別ですが)安全だという認知B’の説得力が高く、「対策1」をとりずらくなればなるほど、人はみな、

対策2:豊洲が安全だと言ってるやつは、邪悪な奴だ!

と思い「たく」なってしまうのであり、それすら困難になってしまえば、最終的には、

対策3:安全かどうかなんて、関係ない、手続きが最初から問題だったんだ!

という「ごまかし」をしてしまうように「動機づけられて」しまうのです。

したがって、これから、世論は、

対策3:手続きが最初から問題だったんだ!

という東京都批判に収斂していくであろうことが、認知的不協和理論から予測されることになります。

Next: 人間の判断は「感情」にゆがめられてしまうもの

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