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日本を裏切ってAIIB(アジアインフラ銀)に加入するトランプ氏のアメリカ=田代尚機

トランプ氏と波長が合うのは、安倍総理ではなく習近平国家主席

トランプ氏は、インフラ投資を拡大すると明言しているが、財政資金の不足は深刻である。民間の資金を大量に導入する以外に方法はない。ならば、中国のやり方は非常に参考になるはずだ。社会主義国家として、政府が主導して経済を発展させる方法を絶えず模索し続けている中国は、財政政策に関しては世界で最も進んだシステムを有しているといって良いだろう。

アメリカがAIIBに加入する一方で、アメリカは新しくAIIB同様の国際的な開発銀行を設立し、そこに各国から資金を出資させる。その新しい開発銀行の融資を核に、さらに民間から資金を引き出し、官民連携(PPP)で投資を行う。当然、できるだけ安く、効率よく工事を進めなければならないが、そうであれば、中国企業が受注するチャンスは大きい…。

いずれ分かることである。表面的に米中貿易摩擦は激化するだろうが、中国を一方的に排除することは難しい。報復措置を考えればそれは損な選択である。

トランプ氏はビジネスマンである以上、政治もビジネスとして考えるだろう。だとすれば、中国を上手く利用することを考えるだろう。トランプ氏と“波長が合う”のは日本の安倍総理ではなく、中国の習近平国家主席の方ではなかろうか?
(11月26日作成、有料メルマガから一部抜粋)。

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image by: a katz / Shutterstock.com

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中国株投資レッスン』(2016年12月1日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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