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近づく日経平均2万円台回復。それでもドルを買ってはいけない理由=長谷川雅一

米ドル/円はまだ上がる?

為替(米ドル/円)については、さすがに過熱感があります。

現在の1ドル=118円が、すでに相当な割高感のある水準であり、本誌でたびたび書いているように、120円付近から上の水準では上値が重くなるでしょう。依然として125円までの上昇がありえる状況ながら、注意深いトレードが必要な局面に来ていると考えます。

米ドル/円の長期的なトレンドは「下落(円高)」

米ドル/円の長期間のチャートを見ると、米ドル/円があきらかな「円高傾向」にあることがわかります。1ドル=360円だった時代から、どんどん円高方向に進んで(下がって)いるのです。その「円高傾向」の中で、ときどき円安が起きるのですが、円安は一時的で、結局は円高方向に戻るのが常です。

また、米ドル/円の上値は、時間の経過とともに切り下がっています。1998年には1ドル=148円がありましたが、2002年の円安局面では、1ドル=135円が上限、2007年以降は1ドル=125円付近が上限と、徐々にピーク値が下降しているのです。

今回の急騰も、125円付近でピークを打ち、そのあとは「いつもの円高」に戻る可能性が高いと見ていますし、長期的なトレンド(円高)から見れば、米ドル/円は、1ドル=118円でも、すでに「行き過ぎ」です。米ドル/円の「落ち着きどころ」は100円付近なのです。

「ドル買い」にはそろそろブレーキが必要

目先の米ドル/円については、まだしばらく「買い優勢」の動きが続くでしょう。しかし、米ドル/円は、この先どこで大きな調整が来るか、わからない水準に来ています。1ドル=120円に接近している現在の水準を考えても、「米ドル/円のここから上を積極的に買うことは難しい」と考えざるを得ません。買うにしてもロット数を減らすべきでしょう。

1ドル=125円到達もある」と予想している僕ですが、だからと言って今の水準から上の米ドル/円を積極的に買おうとは思っていません。そろそろ「ドル買い」にはブレーキが必要だと思っています。

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