ザッカーバーグが「99%の人々」にふるまう「乞食ランチ」
さて、マーク・ザッカーバーグとは、いったい何者なのか…ゼロヘッジが興味深い事実を提供しています。
「現在、われわれは新しい社会契約を定める時です。GDPのような経済指標だけでなく、どれだけ多くの人が有意義な役割を果たし得るかによって、進歩の度合いを評価される社会であるべきです。誰もが新しいアイデアに挑戦することができる機会を有していることを確認するために、ユニバーサル・ベーシックインカムのようなアイデアを研究すべきです」
フェイスブックのCEO、マーク・ザッカーバーグのスピーチの要旨だ。
彼はとても奇妙だ。なぜ、7兆円に手が届くほどの巨万の富を持っている男が、突然、世の中の不平等を訴え始めたのか。
彼は資産をため込むことで知られている男だ。そんな人間が、なぜ、われわれの富を均等に再配分するような政府が必要だと熱心に語り始めたのか。
2015年、ザッカーバーグは、自分の全財産を生涯にわたって慈善団体に捧げると宣言し、その直後、その目的を達成するための会社を設立することを明らかにした。
えー、慈善事業をやろうとしている男が、非営利組織ではなく営利を追求する法人を設立すると言ったのだ。
つまり、ザッカーバーグは、自分の天文学的な富からポケットマネー程度の資金を引き出して、ワシントンの政治家にロビー活動を展開することによって、人々を救う!と言い出したのだ。
彼は、自分の金は一銭たりとも社会のためには使いたくない。
百歩譲って、彼が自分が進める第四次産業革命によって生じるであろう多くの失業者を本気で心配しているのであれば、その衝撃を少しでも和らげようと研究に邁進している慈善意識に溢れた研究者に、せめてもの研究費と無料の食事付きの宿泊施設ぐらい提供してもいいんじゃないのかね?
だって、「誰もが新しいアイデアに挑戦することができる機会を有していることを確認するために、ユニバーサル・ベーシックインカムのようなアイデアを研究すべきです」と熱く語ったではないか。
しかし、彼は、そうしたことは一切しないのだ。
その代わり、ザッカーバーグは、ごく近い将来、失業者になるであろう勤勉な労働者たちの心理に訴えかけるのだ。
「今日、私たちの間には、すべての人を傷つける富の不平等が横たわっているのです!」彼は、常にこう呼びかける。
フェイスブックは、実はザッカーバーグの発明ではない。それはCIAが開発したものであることぐらい、米国民なら知っている。世界最大の秘密情報機関がフェイスブックを開発した目的は、いまさら説明の必要がない。
マークザッカーバーグが、ユニバーサル・ベーシックインカムに入れ込んでいるのは、別の動機によるものである。
つまりだ…ザッカーバーグのアイデアは、古いスタイルの人心コントロール術であるということだ。
シリコンバレーのザッカーバーグやイーロン・マスクだけでなく、バージングループ会長リチャード・ブランソンたちが、「99%」の人々を扇動して、ユニバーサル・ベーシックインカムの導入を政府に迫らせる背景には、彼らにとって、無能な大衆が技術革新の第四次革命に参入してこないようにすることによって、古い権力構造を保持したいからに他ならないのだ。
ユニバーサル・ベーシックインカムで満足するほとんど人たちは、シリコンバレーの“先駆者たち”の脅威とはならない。彼らは、ザッカーバーグのフェイスブックから得た情報で、ささやかながら、モノやサービスを購入するだろう。
ザッカーバーグの罠に落ちてはならない。彼らから与えられる“乞食ランチ”に舌鼓を打つまでに堕落さえしなければ、人々は力を持ったままでいることができる。
マーク・ザッカーバーグが、フェイスブックの利用者に対して、「アイツらはバカだよ」と言い放ったとか。たぶん、それは本当だろうさ。
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