タイの不動産を取得する際、現金で購入する以外に銀行融資を使うという選択肢がある。日本とタイの銀行で対応が異なるため、ポイントを解説したい。(『(グロビジ!)タイ不動産メルマガ』板野雅由)
ファイナンシャルプランナー、岡山県倉敷市出身。バンコク在住でコンドミニアムを開発中。株式会社ラ・アトレ アジア(タイランド)代表、『ミャンマービジネストゥデイ日本語版』編集長。
タイ国内で融資を受けるのは大変? 日本の銀行との違いを解説
タイと日本の銀行では対応が異なる
タイ不動産の取得時、キャッシュ(現金)で購入する以外に、銀行融資を使ってコンドミニアムを取得するという選択肢がある。日本の銀行、タイの銀行でそれぞれ対応が違うため、ポイントを本稿で解説する。
日本の金融機関による融資
<1. 日本政策金融公庫>
基準利率:1.81%~2.40%
「海外展開・事業再編資金」としての融資であり、支店によって姿勢は異なるが、大家業として3年以上確定申告をしていることなどが条件となる。事業融資であるため、事業計画書の提出も必要である。
融資実績が豊富にある2016年に比べ、2017年以降は海外不動産事業に対する融資は却下率が高くなっており、金融公庫の姿勢としては引き締めを行っているものと思われる。
<2. オリックス銀行>
基準利率:3.675%~6.975%
同一勤務先に3年以上勤務、前年度の税込年収が500万円以上、年齢が満30歳以上60歳未満で最終返済時80歳未満、首都圏・近畿圏・名古屋市・福岡市に居住用不動産を所有していて担保提供できることなどが条件である。
<3. スルガ銀行>
基準利率:3.1~7%
安定収入があり、20歳以上60歳未満で最終返済時82歳未満などの条件がある。複数商品があるが、資金使途自由のフリーローンは比較的借り入れしやすい。
タイの金融機関による融資
タイの金融機関による融資は、送金要件(タイ王国以外から外貨を送金したものは登記が許される)の影響で、地場の銀行からタイバーツ建てで融資を受けることができず、各行いずれも外国人向けの不動産ローンは提供していない。
従って、タイで不動産融資を受ける際は、タイに支店を持つ外資銀行から外貨建てで融資を受けることとなる。融資申請に必要な書類は各金融機関の対応言語で提出する必要がある。
<1. UOB>
基準利率:約7%(米国もしくはシンガポールの政策金利により変動)
シンガポールドル建て、米ドル建てでの融資が選択できる。窓口は英語かタイ語対応。
<2. ICBC(中国工商銀行)>
基準利率:約7%(中国の政策金利により変動)
中国元建ての融資を受けることとなる。窓口は英語かタイ語、中国語対応。
Next: タイ国内で融資を受けない方が良い2つの理由