暴落をただ待っていればいいのか?
そうであれば、暴落の時だけ売買すればいいのではないかという話にもなるのだが、世の中はそう簡単にコトは運ばない。なぜなら、いつ暴落するのか誰も分からないからである。
実際、ニューヨーク株式市場は、リーマンショックの傷が癒えたのが2012年で、以後は調整らしい調整もなく6年も上がり続けていた。そのため、毎年のように「今年は暴落する」と言われていたのだが暴落しなかった。
暴落を待っていた投資家は機会損失で何も得られなかった。
だから、暴落の時に大量に買うのがいいという理屈は成り立っても、実際には「ほどほどの価格で手に入れる」くらいが現実的な対応となる。
市場動向は単なる暇つぶし、予測はしなくてもいい
長期投資家は、相場がいつ暴落するのか、暴落の原因が何なのか、いつ戻るのか、そんなことはまるっきり気にしなくても問題ない。
なぜなら、利ざやを稼いでいるわけではないからだ。
優良企業がきちんと利益を上げている限り、株価はいずれは上昇するし配当は増配される。短期的な市場動向は暇つぶしにはなるが、あくまでも暇つぶしであって資産運営に影響を与えるものにはならない。
また長期投資家は、相場が上がるのか下がるのか、それを予測する必要すらもない。
短期トレーダーにとって予測の当たり外れは資産の増減に直結しているが、優良企業の株式を長く保有する人間にとってはそうではない。予測はしたければしてもいいが、したから何が変わるわけでもない。