春闘の賃上げ率が17年振りに高水準を記録するなど好調が伝えられる日本企業。先日、国家公務員に支給された夏のボーナスも3年連続でアップするなど良いニュースが続いています。「ハロー!株式」を配信するaquaさんはこれにより様々な分野での売上増加が期待できるとしています。
夏のボーナスが支給!消費意欲アップで注目が集まる企業とは?
さて、火曜日(※編集部注 6月30日)には国家公務員に夏のボーナスが支給されました。平均支給額は約61万9900円(平均年齢36.7歳)で、昨夏より約3万3200円増えて3年連続のプラスです。夏のボーナスとしてはリーマン・ショックを経た09年以降で最高です。
安倍首相は約353万円、閣僚は約294万円となっており、財政改革に取り組む姿勢をアピールするため、首相は30%、閣僚は20%をそれぞれ自主返納しています。衆参両院の議長は約464万円、国会議員は約277万円。特別職の最高額は最高裁長官で約504万円となっています。
県ベースでは、知事約316万円、副知事が約251万円、議長約258万円、県議208万円となっています。
民間企業は、経団連発表の大手平均額で昨年に比べて2.4%増の91万3千円と3年連続で増加し、リーマン・ショック前の08年夏以来、7年ぶりに90万円台を超えています。
今夏のボーナス増加で消費意欲が高まり、外食・旅行・家電・小売といった分野で売上増加が期待出来ます。これに強烈な中国人を中心とした訪日客による「爆買い」が加わり、時節柄「消費関連」銘柄に注目が集まりやすくなります。
参考までに、いくつか関連銘柄をピックアップしますと、外食関連では女性向け居酒屋やタニタ食堂を展開する「きちり」<3082>、低価格のイタリア料理店を全国展開する「サイゼリヤ」<7581>、多言語で飲食店情報を提供の「ぐるなび」<2440>、高級フランス料理店の「ひらまつ」<2764>。
「旅行関連」では、傘下に近畿日本ツーリストとクラブツーリズムを有する「KNT」<9726>、海外旅行取扱高2位でハウステンボス運営の「HIS」<9603>、宿泊予約サービスの「一休」<2450>、東京ディズニーランド&シーを運営する「オリエンタルランド」<4661>、その筆頭株主の「京成電鉄」<9009>。
国内・訪日外国人ともに富士山人気旺盛で「富士急行」<9010>、西武鉄道とプリンスホテルを中核とする「西武HD」<9024>、巨人軍本拠地であるドーム球場所有の「東京ドーム」<9681>、高級ホテルの代表格の「帝国ホテル」<9708>、椿山荘・太閤園を擁する「藤田観光」<9722>。
小売では、百貨店首位の「三越伊勢丹」<3099>、大丸と松坂屋が統合の「Jフロント」<3086>、銀座の老舗百貨店の「松屋」<8237>、訪日外国人にも人気の「ドンキホーテHD」<7532>。
ドラッグストア首位の「マツモトキヨシHD」<3088>、宝飾4℃の「ヨンドシーHD」<8008>、真珠の「TASAKI」<7968>、化粧品の「資生堂」<4911>、インバウンド需要も追い風の「コーセー」<4922>。家電量販大手の「ビックカメラ」<3048>・・・等々となります。
『ハロー!株式』(2015年7月4日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による