遺言書を書くことが確実
この制度には一定の意味はあると思いますが、お世話になった人に本当に報いたいのであれば、被相続人自身が亡くなる前、元気なうちに、遺言書を整備しておくことがやはり欠かせません。
問題のない遺言書があれば、長男の嫁でも甥・姪でも、また内縁の配偶者や友人など親族関係にはない人にでも、ある程度自由に財産を残してあげることができます。
また、遺言書があれば、相続人に対して請求をしたりしなくても、遺言書をもとに財産を受け取ることができますので、手続きとしてもシンプルです。
「制度ができたのだから、これで介護をしてくれた嫁さんにも財産が渡るから安心だ」と過信をして何もしないのではなく、この新制度はあくまでも、遺言書を整備が間に合わなかった場合の保険としての意味合いという程度に捉えましょう。
やはりお世話になった人が後々困ることのないように、公正証書で遺言書を作成しておくと良いでしょう。
『こころをつなぐ、相続のハナシ』(2018年3月14日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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