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お粗末すぎる「経済財政運営と改革の基本方針2015」 もはや政府に望むのはジャマしないこと?

先日政府が発表した「経済財政運営と改革の基本方針2015」(PDFファイル)。内容については見通しが甘すぎるとの批判が集まっています。これに対し、人気メルマガ「億の近道」にコラムを寄せる株式会社マネーライフプランニング代表取締役の小屋洋一さんはその批判を念頭におきながら読んでもなお内容があまりにもお粗末であったと語ります。

経済再生なくして財政健全化なし?

6月30日に政府が発表した「経済財政運営と改革の基本方針2015」をようやく読んでみました。

新聞を始め、報道では「経済成長率の想定3%というのが高すぎて、実現可能性が低い」という批判がされているのは、メルマガ読者の皆さんもご存知の通りだと思います。

私も、そのような批判を念頭に置きながら資料を読んだのですが、実際にはそれ以上にお粗末な内容でした。

もちろん、わざと(意識的に)だと思うのですが、成長戦略、経済政策、財政政策のすべての項目で、書かれている内容はイメージ先行、具体的な数値などには乏しい定性的な文章しか見当たりませんでした。

そして、だれが作ったのか知りませんが、文章の中で幾度も繰り返されるのが
「イノベーション」
「KPI(Key Performance Indicators)」
「インセンティブ」
「エビデンス」

といった横文字言葉

「エビデンス」「KPI」と言っている割には一つも具体的な指標が上がっていないという、冗談なのか、本気なのか、全く良く分からない基本方針になっていました。

これでは、経済成長に関しても、財政再建に関しても、実現可能性が全く伝わってきません。

テレビや新聞ではあまり伝わりませんでしたが、この中身のなさにはおそらく国内外の識者にはビックリして受け止められたのではないかと思います。

日本の株式市場は、言うまでもなく民間企業の努力と業績が反映される市場です。
民間各社には、ぜひ政府に特段の期待をするではなく着実に業績を積み上げてほしいと願っております。

日本政府には、各民間企業のイノベーションを阻害しないように、大人しくしているか、可能であれば、人とカネの流れがスムーズになるようなインフラ整備をすることに専念してほしいものです。

間違っても、政府がイノベーションの指導など始めないように願うばかりです。

億の近道』(2015年7月15日号)より一部抜粋

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