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本日の為替展望「米CPIに注目、ギリシャ・中国は材料インパクトなし」元為替ディーラー・鈴木隆一

本日(17日)の為替展望を、元為替チーフディーラーで株式会社ガンパウダー代表の鈴木隆一氏が解説します。21:30発表の米CPIに注目!

本日の為替展望

昨日の相場動向雑感

昨日は、ECBでの何らかのアクションを意識してユーロ売りの動きが徐々に強まる展開を見せるも、結果はノーアクションでいったん買い戻される展開となった。

しかし、その後再びユーロは反落しているが、これはおそらく金融政策の先行きに対する格差を意識した展開となったからであろう。

その証拠に、ユーロと共に下落したポンドはNY時間を通して値を戻す動きとなっており、ドル円も終日底堅さを見せている事を考えると、そのように考えざるを得ない。

その他通貨では豪ドルの買い戻しが海外時間を通して続く一方、キウイは再び軟調な推移を見せ、先日利下げを行ったカナダもNY時間後半は軟調な動きになっており、概ねファンダ面を意識した動きとなった点がポイントであった。

ギリシャ問題や中国株動向のニュースは、多少は意識されるものの殆どインパクトの無い材料としての扱いとなっている点にも注目だが、それ故に相場の動きとしては退屈なものになりがちな環境になっているとも言えよう。

元為替ディーラーの視点

本日の相場は、ファンダ面を意識しつつも週末需給での動きが先行、この後は株価を意識した地合いを強めることになるかどうかが見極めどころとなろう。

一連の大きなイベントを終えて、市場の関心が「金融政策面」特に米国の利上げ動向に視点が集まっているのは間違いないところであるが、イエレン・FRB議長の議会証言を見る限り「年内実施」には確信を持てるが、その回数は霧に包まれたままであり、この点が一方的なドル買いに発展しない理由であると思われる。

それを考えると、本日は米のCPIが注目されるところで、その後の住宅指標や景況感指標も手掛かりとされる可能性は高い。

欧州時間は欧の建設支出ぐらいで目立った指標発表が無く、手掛けづらそうに見えるが、欧米金融政策格差を意識してユーロ売りの動きが続くようであれば、週末だけにその動きが増幅されたものになる可能性もある点に注意したい。

一部では、来週初(20日)にECBが保有するギリシャ国債の償還を巡る思惑もあるようで、ユーロはそれに振り回されての波乱となる可能性もある点に気を付けたい。

何の材料に反応するかわからない環境とのイメージも強まっている分、需給や思惑に振り回されやすいので、細かく抜いていくトレードのイメージで対応したいところ。

個別通貨の注目テクニカルポイント

ドル円

上は124.30付近(PIVOT:R1)
下は123.85付近(PIVOT:S1)

ユーロドル

上は1.0910付近(時間足抵抗水準)
下は1.0835付近(PIVOT:S1)

ユーロ円

上は135.55付近(一目転換線・13日SMA)
下は134.80付近(時間足抵抗水準)

ポンド円

上は194.10付近(PIVOT:R1)
下は193.60付近(時間足抵抗水準)

主要通貨の注目時間帯

【USDJPY】17時台・22時台
【EURJPY】16時台~18時台・21時台・23時台
【EURUSD】16時台・17時台・23時台・3時台
【GBPJPY】13時台・17時台~19時台・24時台
【GBPUSD】17時台・3時台

※このデータは、弊社(株式会社ガンパウダー)が為替データを基にして作成し販売している「為替スクリーニングデータ」を参考に、曜日特性を考慮して各通貨が変動しやすい時間帯を想定したもので、必ずその時間帯に相場が変動することを保証したものではありません。

ガンパウダー・鈴木の読めば納得!?FX・マーケット』(2015年7月17日号)より一部抜粋

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