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なぜ日本は「少子高齢化」に目を背ける? 老いぼれ国家に若者が殺される現実=鈴木傾城

活力を消失し、国力を低下させていくばかりの現状

日本人は大量移民に拒絶感が深い。そうであれば、ベビーブームを生み出すしかない

しかし、今でも安定した職業に就くこともできず、自分の面倒すらも見られない若年層が突如として結婚して子供を作りまくるとは思えない。

となると、少子高齢化問題はこのあと何年も解決不能なまま放置されて、日本は致命的なまでに活力を消失し、国力を低下させていくことになる。

今、まさにそういった事態が進行している。

それでも日本の社会は硬直化したまま何ひとつ現状を変えることができずに、最後の最後まで行き着いてしまう可能性もある。高齢化社会は現状維持を望むからだ。

「日本の企業や日本人は次世代に壊滅状態になる恐れがある」というのは、ここに原因がある。

高齢化社会は、社会の変革を極端に嫌う。ダイナミックな政策変更や構造改革にはアレルギー反応を起こし、現状維持が不可能になるまでそれを続けようとする。

次世代に飛び込むどころか、このままでは次世代にそっぽを向いて自ら自滅してしまう。

柔軟性を失って冒険しない社会はどうなるか?

高齢化した日本人は柔軟性を喪失してしまっている。柔軟性を失うということはどういうことか。

世界で起きている巨大な社会転換にも、新技術にも、新時代にも、新システムにも、ありとあらゆるものに決定的に立ち遅れるということだ。

人工知能、自動運転、ロボット、ドローン、3Dプリンタ、仮想現実、バイオ・テクノロジー、フィンテック……と現代社会はイノベーションの真っ最中だが、日本はこうしたものに一歩も二歩も遅れる。

はっきり言うと、個人だけではなく、国全体が「時代遅れ」になってしまい、全世界の潮流から取り残されてしまうことになる。

Next: 現状維持を放置すれば、最後には致命傷に

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