ライブ配信に乗り遅れるな。1年で売上11倍「17Live(イチナナ)」に見る無限の可能性=シバタナオキ

いま、ライブ配信アプリ市場が大きく伸びています。NASDAQ上場が決まっている、日本では「17Live」で有名なM17 Entertainmentという台湾企業を分析します。(『決算が読めるようになるノート』シバタナオキ)

※本記事は有料メルマガ『決算が読めるようになるノート』2018年6月29日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:シバタ ナオキ
SearchMan共同創業者。東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻 博士課程修了(工学博士)。元・楽天株式会社執行役員(当時最年少)、元・東京大学工学系研究科助教、元・スタンフォード大学客員研究員。

日本のベンチャーキャピタルが筆頭株主。台湾企業の快進撃に注目

NASDAQへの上場が決まっている

今回は、日本で「17 Live(イチナナライブ)」として知られる、M17 Entertainmentという台湾の会社について書いてみたいと思います。

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この会社は先日、NASDAQへの上場が承認されましたが、上場の鐘を鳴らした当日に予定していた株式の売出しが未達に終わり、上場を延期するという事態になっています。

この会社を取り上げる理由は2つあります。

1つ目は、台湾を中心にアジアで活躍するネット企業がNASDAQに上場する例というのは、中国企業を除いて非常に珍しいという点です。

2つ目は、日本の老舗のベンチャーキャピタルであるInfinity Venture Partners(インフィニティベンチャー パートナーズ)が主要株主となっており、日本のVCがこれだけ大きなシェアを持った会社がNASDAQに上場する、というのも非常に珍しいと思ったからです (IVPの皆様おめでとうございます、と言いたいところですが、上場延期になってしまったのでまだしばらく大変そうですね)。

では、株式上場の目論見書に相当する「FORM F-1」を、詳しく見ていきたいと思います。

猛スピードで成長! 売上は1年で11倍に

はじめに書いておくと、この会社はとてつもないスピードで成長していますが、その代わり色々と未整備な部分も多くなっています。

もともとM17という会社は、出会い系のアプリを提供する会社として始まり、途中でMachipopoと呼ばれる会社の株式を徐々に買い増していき、最終的に連結子会社にしています。

従って、連結する前と後で大きく決算が変わっているので、目論見書においては、M17単体の決算、Machipopo単体の決算と、1年を通して連結した場合の大まかな決算(表のPro Forma)がそれぞれ別々に記載されています。

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2016年においては、仮に単純にこの2社の決算を足し合わせると、売上が約$7.7M(約7.7億円)、営業利益は△$15.1M(約△15.1億円)でした。

一方で2017年になると、売上が$90.1M(約90.1億円)、営業利益が△$43.8M(約43.8億円)となっています。

つまり、1年間で売上が11倍程度増えたことになります。売上の約半分に相当する金額の赤字を出しているのも凄いわけですが、それ以上に、これだけ速いスピードで成長できる企業というのはなかなか存在しないのではないかと思います。

ビジネスモデルとオペレーション

簡単にビジネスモデルとオペレーションを見ておきましょう。

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オペレーションとしては、まずはライブ配信をしてくれるアーティストを探して、マネジメントするプロセスがあります。次に、そのアーティストと一緒にコンテンツを作ります。さらに視聴者であるユーザーを獲得し、課金を促す、というのが全体のフローになっています。

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アプリの機能としては、配信者とチャットができたり、配信者にギフトを送ることができたりと言ったように、日本でもおなじみのライブ配信アプリと同様の機能を持っている先駆者であると言えるでしょう。

Next: 毎月3万人のユーザーが約1万2,000円ずつ課金。大きな売上の中身は?

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