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日本のどこが好景気なのか? 日銀短観「3期連続悪化」が示す内需拡大策の必要性=児島康孝

国民は、所得回復・内需振興策を望んでいる

安倍政権の支持率があまり下がらないのは、国民が安倍政権に「所得の回復」「内需振興」をもたらす経済政策を期待しているためです。

大企業の業績が良くなったのだから、次は中小・零細企業や国民生活の番だと期待し、待ち望んでいるのです。

しかし、日銀が短期金利の水準を高めにしていることもあり、なかなか自律的な経済成長・内需振興が起きていないという現実があるのです。

安倍政権が勘違いしてはいけないこと

ここで政府や自民党が注意しなければならないのは、国民は、生活が良くなり、現状に満足して政権や自民党を支持しているわけではないということです。

現状の生活は厳しいままだが、今後に期待している段階ということです。

ですから、もし「現状が良くなっているので、国民が支持しているのだ」という勘違いをして判断を誤ると、大きな反動も起きやすい状況です。

特に参議院議員選挙は、結果が大きくぶれやすくなっています。2019年夏の参院選に与党が勝とうと思えば、トランプ大統領のように、次々と経済政策を実行する以外にありません

安倍首相は、アベノミクスでデフレを脱却して歴史に名を残すのか。それとも、デフレ脱却はできなかった…ということになるのか。

それは、今後の経済政策次第という、極めて微妙な段階に日本経済は直面しています。

Next: 鍵を握るのは日銀? 欧州中央銀行に学ぶべきこととは…

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