万が一、自分の身に何かあった時、自分やご家族の生活を守ってくれる保険。金融庁のデータによると、生命保険業の免許を持つ会社は2015年7月21日現在で41社、損害保険業の免許を持つ会社は2015年8月17日現在、52社あります。そんな中、私たちは安全な保険会社はどのように選べば良いのでしょうか?家計改善ナビゲーターでFPの末永健さんは、万能ではないとしつつも、保険会社の安心度を確認するための2つの指標について解説しています。
安心できる保険会社の見分け方
万が一、保険会社が破綻したらどうなる?
保険を選ぶ際に注意する点はというと、まず経営状態の良い保険会社を選ぶことです。
経営状態が悪く破綻しそうな保険会社ではさすがに不安で仕方ありませよね。今は全生命保険会社が加入している生命保険契約者保護機構という組織があります。
これは、ある保険会社が破綻しても、その保険契約を他の保険会社が引き継ぐか、その生命保険契約者保護機構が子会社を設立して引き継いでくれますので安心だ、というものです。とは言うものの、支払われる保険金が引き下げられる可能性がありますので、少なくとも10年は大丈夫だろうと思われるような保険会社を選ぶといいでしょう。
見分け方(1) ソルベンシーマージン比率
決して万能ではありませんが、ソルベンシーマージン比率という数値を見て、その経営状態を確認する参考にしてみると良いと思います。
『ソルベンシーマージン比率!?』ちょっと難しい名前で何のこっちゃと思われるかもしれませんが、この数字はその保険会社が通常の予測を超えるリスクに対してどれだけ保険金の支払能力があるか?ということを数字で表しています。
この比率が200%以上であれば一応安全圏と言われています。過去に破綻した生命保険会社で、名前は出しませんが破綻した時の数値が158%や110%だったと思われます。しかし、この数字がたとえ200%を超えていても破綻した保険会社もありますので、万能ではありませんから、あくまで参考程度です。
あまりにも200%に近い数字であれば用心した方が無難かもしれませんね。小規模でリスクの小さい保険会社の場合、この数字が大きめに出ることもあるので絶対ではないことをご理解しておいて下さい。
見分け方(2) 格付け会社の評価
他にインターネットで保険の格付けがわかる格付け会社のホームページで『スタンダード&プアーズ』などの民間格付け会社の資料があります。よくAAAとかをトリプルAとか言ってその経営の健全さを表現されているあれですね。
これは保険会社側が格付け会社にお金を払って格付けしてもらっているわけですから、ちょっとどこまで信用していいものかという気にもなります。
そういう意味ではソルベンシーマージン比率の方がまだ参考になるのではないかなぁと個人的に私は思います。
いわゆる『お宝保険』をすでにお持ちの方はご自分の加入されている保険会社の経営状態を確認しておかれるといいですね。
『家計簿ナシでもラクラク節約!お金と保険の知恵公開!』第82号より一部抜粋
※太字はマネーボイス編集部による
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