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無茶なM&Aで太り過ぎたライザップ、赤字70億円からどう結果にコミットするのか?

70歳のプロ経営者から学ぶ40歳の創業者

瀬戸社長の経営に対する考え方、企業利益に対する考え方に問題があったのでしょうが、その方針をきっぱりと変えられる。これまでのM&Aによる拡大方針を松本氏のアドバイスできっぱりとやめられるところが、瀬戸社長の「すごさ」だと言えそうです。

一人で売上高1,300億円の企業を作り上げた若き創業者が、親子以上に年の離れたプロ経営者を外部から招きいれることは、なかなかできることではありません。

おそらく創業者で大株主の瀬戸社長には耳の痛い指摘ばかりされていたのでしょうが、それでも、これまでの拡大路線を否定された現経営陣と松本氏との対立があったRIZAPグループ取締役会で、瀬戸社長の一声で、M&A拡大路線を見直すことになりました。

「現時点で、ライザップの買収戦略が無節操か否かを断定するのは難しいが、そう言われる余地があることは確かだ。それは、同社経営陣が真摯に受け止めなければならない。本業の強化に加え、買収戦略の意義、リスクの適正さに関する一段の説明は不可欠だ。その部分で松本氏がどのような役割を果たし、その指摘に瀬戸氏が耳を傾けることができるか否かが問われる…」(SankeiBiz 2018年10月21日「“おもちゃ箱”ライザップが稀代の「プロ経営者」を招いた狙い」記事より)

と法政大学院真壁昭夫教授は述べています。

瀬戸社長はいかにしてRIZAPを作り上げたのか

瀬戸社長は1978年、北九州市でパン屋を営む両親の次男に生まれた瀬戸社長は、保育園の頃に「およげ!たいやきくん」を聞き、最後に食べられちゃうのが悲しいと体を鍛え始めたそうです。

幼少期に特売のお菓子を買い、自宅のパン屋で売ったところ問屋で仕入れる(やり方の善悪を問うのはさておき)ことで、より利益が出たことで、経営にも興味を持っていたということです

高校3年生ではじめての彼女ができましたが、その彼女が痩せたいからと一緒に走ってあげて、さらに電話で励ましてあげて、3ヶ月後には見違えるほどきれいになったという経験をしたそうです。

24歳で結婚と同時期にライザップの前身「健康コーポレーション」を創業。

「おからクッキー」をつくり、それが大ヒットし、創業4年で100億円を売り上げた実績があります。

その後ブームが去って業績が急降下、高校時代の元カノを思い出し、徹底的に寄り添うことに特化したダイエットとして2012年にRIZAP事業を開始したそうです。

海外では当たり前に「プロ経営者」の存在が注目されますが、1978年生まれの若き創業者が、プロ経営者とタッグを組んでこの難局を乗り越えていくのか、見守りたいと思います。

企業の評価は株価に表れます。投資家が求める企業、投資家が買いたいと思う企業に変貌していくのかどうか、注目していきましょう…。

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らぽーる・マガジン』(2018年12月3日号)より一部抜粋
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