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日経平均株価は中国の指数を好感して上昇。ただし、力強く上昇を続けると予想しがたい=馬渕治好

中国の3月製造業購買担当者景気指数を好感し、今週の日経平均は大きく上昇してスタート。しかし日本の指標は悪化しており、今週引き続き強気とは言い難い。(『馬渕治好の週次メモ「時の花」』)

※本記事は有料メルマガ『馬渕治好の週次メモ「時の花」』2019年4月1日号の一部抜粋です。毎週いち早く馬渕氏の解説をご覧いただくには、今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。市場急変時には号外の配信もあります。

馬渕治好の週次メモ「時の花」2019/4/1号より

日経平均:中国の3月製造業購買担当者景気指数を好感して上昇

<今週(2019/4/1~4/5)の日経平均予想>

2万800~2万1,700円
(先週の予想:2万500~2万1,400円)
(実績値:2万911.57~2万1,460.99円)

日経平均株価 日足(SBI証券提供)

日経平均株価 日足(SBI証券提供)

週初の日本株は、大きく上昇して始まった。週末(3/31、日)に発表された中国の3月の製造業購買担当者景気指数を好感したためと報じられている。

ただ、本日(4/1、月)寄り付き前に公表された3月調査の日銀短観では、足元の業況判断DIは、大企業製造業が前回調査の19から12へ、大企業非製造業が24から21へと悪化している。大企業全産業の経常利益見通しも、2018年度が前回の額から0.5%下方修正されて前年比1.4%の減益見込みとなったし、今回初めて集計された2019年度予想も1.3%の減益だ。

小さな好材料を大きく取り上げ、大きな悪材料を織り込み済みと軽視する株価の動きは、かえって危うく感じられる

足元の投資家の動きは、国内機関投資家や海外長期筋が動かず、企業の自社株買いや海外短期筋の先物買いによって株価が支えられるという、やはり脆さを感じる状況だ。そうしたなか、今週は米雇用統計を中心とする注目される経済統計や、米中貿易協議(4/4(木)からワシントンで開催、米中間の隔たりが依然大きいとの報道が、的を射ているように考える)があり、警戒感が台頭はしても、このまま日経平均株価が力強い上昇を続けるとは予想しがたい

為替:米長期金利が持ち直し、米ドルを下支え

<今週(2019/4/1~4/5)(2019/2/25~3/1)の米ドル円相場予想>

110.00~111.40円
(先週の予想:109.20~110.50円)
(実績値:109.72~110.90円)

米ドル/円 日足(SBI証券提供)

米ドル/円 日足(SBI証券提供)

一時はFOMCのハト派姿勢や米国経済に対する警戒感から、米国の10年国債利回りが3か月物を下回るまで低下したが、一旦米長期金利は持ち直しをみせ、それが先週の米ドルを支えた感がある。

今週は、米国で、小売売上高(2月分)、ISM製造業・非製造業指数、雇用統計(以上は3月分)など、市場で通常注目度が高い経済統計の発表が多い。今週の米ドル円相場は、動意に乏しいか、警戒感からやや弱含む展開になると見込む。

Next: 現状、日本の景気は市場心理にどう反映されている?

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