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【展望】年末相場!年内2万円奪還はやや厳しく、注目はIPO・中小型株へ=山本伸一

東京市場は調整ムード、年内2万円奪回はやや厳しいか

さて、FOMCを無事通過したかと思えばいきなりの乱高下に見舞われた東京市場。背景にあるのは、FOMC通過を受けて国内の追加緩和期待は後退していただけに、日銀の金融政策決定会合では現状維持が濃厚との大方の予想通りだったものの、政策決定の発表時間が通常より遅れたことが緩和期待につながり、政策声明に併せて発表された金融緩和補完措置導入で新たなETF買い入れ枠の設定、金融緩和遂行措置でも長期国債買い入れの平均残存期間の長期化、J-REITの買い入れ限度額の引き上げを伝えたことが好感されたことから、指数は急浮上を演じて、一時的に一気に大台2万円奪回への期待感が高まったと言えるのではないでしょうか。

しかしながら買いは続かず。むしろ緩和策の限界を露呈する印象も重なり、急速に売り直されるなど、日経平均株価は前営業日上昇分を帳消しに。さすがにここから再び買い直されるというシナリオは、海外勢のクリスマス休暇の意識される日程面からもやや厳しくなってきています。

IPO銘柄、テーマ性の強い銘柄に注目

一方、物色傾向では、厳しい流れとなった中核銘柄に対して、新興市場では材料性やテーマ性のある銘柄が賑わう流れが鮮明に。IPOラッシュでもあり、週を通しても直近IPO銘柄などの活躍も見られました。

来週は水曜日に祝日休場、さらに外国勢のクリスマス休暇入りで参加者不足が見込まれるここは、やはりIPOを含む中小型株への短期資金集中が期待されるところでしょう。

水曜日の祝日休場、金曜日の権利付最終日から、再来週月曜日の権利落ちを迎えると、実質新年相場入りとなることからも、そろそろ来年の投資方針、投資対象を準備しておきたい局面。そこで来週は「2016年の投資テーマ」に注目してみてください。

足元でもフィンテック関連自動運転関連などのテーマ人気が確認されるなど、参加者限定の年末年始相場のなかでは、具体的な物色の手掛かりとなる材料性やテーマ性が強く意識されるのではないでしょうか。

また、年内決済によるポジション調整優位の流れが一巡すれば、需給改善も見込まれるだけに、株価指数の上値も軽くなりそう。年末の株価上昇アノマリー「掉尾の一振(とうびのいっしん)」の発生が期待されるほか、翌月となる1月相場の傾向として、テーマ物色が強まるケースが多く、物色を先取りする意味でも、テーマ性の強い銘柄を早めにマークしておきましょう。

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