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2015年の金融市場を振り返って/先週の動きと今週の予想=久保田博幸

国内投資家の外債購入はピークアウトの可能性も

■先週の動き

18日の米国株式市場は原油安などから大幅続落となり、ダウ平均は367ドルもの下げとなった。

米債やドイツ国債は買われていたが、21日の債券先物は上値が重く、149円割れに。

債券先物の引けは8銭安の148円98銭、ただし、超長期債は買われ、20年債は一時1月27日以来の1%割れとなった。

21日のWTI先物は一時34ドル割れとなったが、ダウ平均は123ドル高としっかり。22日の2年国債入札では落札利回りは過去最低を更新。この日の債券先物は上値が重く、引けは1銭安の148円97銭となった。

22日から23日にかけて、原油先物は上昇し、ダウ平均も大幅続伸。米債券は原油高や株高が意識されて下落し、米10年債利回りは23日に2.26%に上昇した。24日の債券先物は5銭安の148円92銭で寄り付いたが、方向感に乏しい展開となり、引けも148円92銭。

この日に来年度予算案が閣議決定されたことで、来年度の国債発行計画も発表された。内容はほぼ予想されたものとなり、市場への影響は限定的となった。東京株式市場は買いが先行し、日経平均は19000円台を一時回復した。

25日の朝方発表された11月のコアCPIは前年同月比0.1%上昇と5か月ぶりのプラスとなった。しかし、市場への影響は限定的。25日の東京市場はクリスマスということもあり、債券・株ともに閑散小動きとなり、債券先物の引けは1銭高の148円93銭となった。

■今週の予想

28日から、大納会となる30日にかけては大きなイベントもなく、東京市場は年末モードを強めることが予想される。経済指標としては28日に11月鉱工業生産速報値の発表が予定されている。

日本が年末年始の間の海外市場の動向と新年を迎えてからの相場が注目される。ここにきてドル円の上値が重くなっている。日銀とFRBの金融政策の方向性よりも、国内投資家の外債購入がピークアウトした可能性もあり、日本の経常収支の黒字も意識されて、円高ドル安がさらに進む可能性がある。年末年始は為替の振れが大きくなることもあり、注意したい。

2016年の金融市場動向を見る上で注目すべきは、市場の金融政策に対する感応度の変化である。

日銀やECBの追加緩和に対して手詰まり感が出ていることもあり、FRBの正常化が今後も順調に行くとなれば、日銀やECBの極端な緩和政策からの出口政策も意識される可能性がある。

日銀は2016年度の長期国債発行額の100%近くを買い上げる予定であるが、債券市場の流動性低下などによるリスクも意識しておく必要がある。

国債入札は1月5日の10年国債、7日の30年国債が予定され、その結果も確認したい。

1月8日に初めて発表される12月の日銀金融政策決定会合の「主な意見」も確認しておきたい。

特に補完措置に反対した3名の意見にも注目したい。

■主な予定

12月28日 (月)
11月鉱工業生産速報値

12月29日(火)
10月米S&P/ケース・シラー住宅価格指数
12月米消費者信頼感指数

12月30日(水)
日銀、基調的なインフレ率を捕捉するための指標

12月31日(木)
米新規失業保険申請件数
12月米シカゴ購買部協会景気指数

1月4日 (月)
12月ISM製造業景況指数
11月米建設支出
12月ドイツの消費者物価指数
12月ユーロ圏製造業購買担当者景気指数

1月5日(火)
10年利付国債入札
12月マネタリーベース
ユーロ圏12月消費者物価指数

1月6日(水)
12月ADP雇用統計
12月ISM非製造業景況指数
11月製造業新規受注
FOMC議事要旨

1月7日(木)
30年利付国債入札
国庫短期証券(3か月物)入札
12月ユーロ圏消費者信頼感
米新規失業保険申請件数

1月8日(金)
日銀12月の決定会合「主な意見」
国庫短期証券(6か月物)入札
11月毎月勤労統計調査-現金給与総額
11月景気動向指数
11月ドイツ鉱工業生産
12月米雇用統計
11月米消費者信用残高

【関連】日経平均株価3つのシナリオ~1万7,040円から2万827円まで4,000円幅=日暮昭

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牛熊ウイークリー』(2015年12月25日号)より一部抜粋
※見出し、太字はMONEY VOICE編集部による

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