ユニクロが紙袋を有料で販売スタート…プラごみ問題で脚光を浴びる銘柄とは？＝坂本彰

世界経済フォーラムでプラスチックごみ問題が取り上げられて以降、さまざまな企業が対策を発表しています。環境問題のテーマとなりそうな銘柄を紹介します。（『日本株投資家「坂本彰」公式メールマガジン』坂本彰）

各社が続々とプラスチックごみ問題の対策を発表

ファーストリテイリング＜9983＞がユニクロやGUの紙袋を有料販売など

ここ最近、プラスチックごみに関する問題が度々採り上げられています。

プラごみ問題とは、人間が排出したペットボトルやビニール袋など様々なプラスチックごみ（廃プラ）が海に流れ出し、1mmよりもさらに小さい「マイクロプラスチック」になり、それが魚の体内に蓄積され、さらには飲料水となって人間も飲み込んでいるという問題です。

世界経済フォーラムで発表されてから、世界中で取り上げられるようになりました。

近年、世界中で使い捨てのプラスチック製品の廃止が進んでいます。

英国ではマクドナルドのハッピーセットについてくるプラスチック製おもちゃの廃止を訴える運動で、32万5,000人の署名が集まりました。

すかいらーく＜3197＞が、2020年までにプラスチック製ストローの使用を廃止することを発表。

7月3日には、ファーストリテイリング＜9983＞が「ユニクロ」や「GU」で使用しているプラスチック製の買い物袋を廃止し、2020年1月から1枚10円（税別）で再生紙などを使用した紙袋を有料販売すると発表しました。

今回は、このプラごみ問題解決に向けて脚光を浴びる銘柄を紹介します。

1.エンビプロHD＜5698＞

鉄くずリサイクル事業等を展開しているエンビプロ・ホールディングスがプラスチックごみ問題に対応する新工場を開設しました。

通常であれば廃棄される、バイオマスやプラスチックごみなどの廃棄物やリサイクル炭素繊維を活用した複合材原料を製造することが可能になります。

この複合材料は、プラスチック使用量を通常製品の15％～30％におさえて製造することができます。

2.カネカ＜4118＞

同社は生分解性プラスチック生産能力を強化しています。

生分解性プラスチックはプラスチックの一種ですが、微生物が関与して環境に悪影響を与えないプラスチックであると定義されています。

生分解性プラスチックの年間生産能力を19年末に現在の5倍の5,000t。20年代前半には10万tを目指します。

セブン＆アイ・HD＜3382＞とはセブンカフェのストローへの導入から始め、カトラリーやレジ袋への使用も検討する予定。

資生堂＜4911＞は、化粧品の容器、用具、包装資材、什器などでの展開を検討中です。

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