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東京五輪、猛暑・熱中症に打つ手なし。組織委は「最終責任者は誰か」の質問を完全無視=三宅雪子

観客の健康までは知らぬ存ぜぬ?

観客に対してはさらに態度が曖昧です。「組織委員会の責めに帰すべきと判断される場合に組織委員会の責任となると考えております」などとまわりくどい条件をつけるのなら、どのような場合が「組織委の責めに帰すべきと判断」されるのか、きちんと明示すべきです。

また、「仮に熱中症にかかってしまった場合に使用できる会場内医務室の設置や救急車での搬送体制など、安心して観戦できる環境整備に努めてまいります」などと書いていますが、そんなことはイベントの主催者が準備すべき最低限の安全対策であって、だから安全だと納得できるわけがありません。

観客は全員が高額なチケットを購入して全世界から集まってくるのであり、有料であるからには安全を保証されていると認識して会場に来るのです。

そうした人々に対する責任を「責めに帰すべきと判断される場合は組織委の責任」と言うのは、ボランティアに対する「ケースバイケース」と同様に、完全な逃げの姿勢ではないでしょうか。

担当部署・最終責任者を問う質問だけガン無視

そして最も不誠実だと思うのは、質問の(2)で「ボランティアと観客を酷暑から守る部署、最終責任者は誰か。部署名と責任者の肩書き、名前を明示せよ」という要求を完全に無視していることです。

なぜ回答しないのかの説明すらなく、この期に及んで責任の所在を曖昧にしておこうという、逃げの姿勢が際立っていると思います。

皆さんはこの回答をどう感じられたでしょうか。この回答に対する再質問を直ちに送付し、さらに追及を続けるつもりです。

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三宅雪子の「こわいものしらず」』(2019年9月6日・13日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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