米中貿易戦争の影響を強く受けるのは韓国
米中の置かれた経済状況が異なることは、米中貿易戦争を長引かせる要因となろう。
中国は、米国の主張する市場経済システムに抵抗している。あくまでも、補助金をテコに使って、国有企業制度を堅持する方針である。「中国製造2025」は、その典型例である。
米国はこの「中国製造2025」を潰そうと狙っている。一方の中国は、これによって産業高度化を図ろうという戦略だ。この攻防が長期になれば、中国経済へプレッシャーが強くかかるので、経済成長率は引き下げられる。
米中貿易戦争の影響を強く受けるのは韓国である。最も強い影響は、自由貿易港の香港とシンガポールだ。韓国は、これら2国に次ぐ影響を被る。
韓国政府は、こうした状況下にあることをどこまで認識しているのか。韓国メディアでは、危機意識がないとサジを投げている。
日本に接近する狙いは…
韓国大統領経済首席秘書官は10月13日、「韓国経済は善戦している」と主張して、経済危機論を一蹴した。韓国の経済成長率が、潜在成長率にも満たないという指摘については、「ビジネスサイクル(景気変動)要因だ」と主張したというのだ。
このように、「言い訳の術」に長けているが、韓国経済についての危機意識は希薄である。自らが、立ち上がって危機を除去するという感覚に乏しいのだ。
実は、こういう韓国政府の「他人任せ」のところが、最近見せる執拗な日本接近の裏にあるようだ。
あれだけ国を挙げた「反日不買運動」を行いながら、情勢不利と見ればケロッとして日本へ接近してくる。普通の感覚ならば、恥ずかしくてとてもできない振る舞いである。韓国には、そういう「恥」の認識がないのだろう。
日本は、こういう隣国と付き合わねばならない運命なのだ。
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勝又壽良の経済時評
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経済記者30年と大学教授17年の経験を生かして、内外の経済問題について取り上げる。2010年からブログを毎日、書き続けてきた。この間、著書も数冊出版している。今後も、この姿勢を続ける。