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株価を動かすのはサプライズ…決算発表で見るべき、最も重要なポイントとは?=山本潤

4~5月にかけて集中する本決算の発表日は、投資家が1年で最も注目している日です。それは、本決算短信の表紙から投資タイミングがわかるからです。(『億の近道』山本潤)

※このコラムは、2005年9月13日に書かれたものです。当時の経済的背景に基づいていますので、ご留意の上お読み下さい。

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投資タイミングについて、本決算短信の表紙からわかること

本決算の短信をチェックすることの重要さ

決算期末日から1~2か月後に、本決算の短信がリリースされます。

本決算の短信には、通期の業績動向が記載されています。短信のリリースは、決算発表日と呼ばれています。本決算の発表日は、投資家が1年で最も注目している日です。

短信のリリースが、あらゆる決算情報の中で最も迅速です。情報の正確性や量は、有価証券報告書が短信に勝ります。有価証券報告書は監査法人の監査を通っているために、リリースが短信よりも1~2か月遅れてしまいます。速報性の高い短信をベースに投資家は売買判断を施し、その後の有価証券報告書をじっくりと分析することによって、投資判断の是非を確かめるというのが一般的なファンダメンタルズ投資の流れです。

特に本決算の短信の表紙は、会社予想の業績見通しが記載されており、投資家の注目が集まる最重要ページなのです。

企業が決算を発表するのは年に4回あります。その4回の発表の中で最も重要な決算が本決算です。日本企業には3月決算が多いのですが、3月決算の場合、決算発表シーズンは4月の下旬~5月の末日までの間です。

さて、本決算とは一年間の業績を振り返るものです。テレビ番組でも年末になると今年を振り返る特集が数多く放映されます。決算も3ヶ月ごとに四半期決算が発表されますが、本決算に比べると四半期決算は簡易的なものです。

12ヶ月の業績を振り返る本決算こそが企業にとっての一大イベントなのです。なぜ本決算が重要かといえば、それは、本決算は、わたしたち投資家に、売買タイミングの材料を四半期決算よりも沢山提供してくれるからです。

本決算では、過去の業績を踏まえたうえで、今年の業績の見通しが企業側から発表されます。近年は予想を発表しない企業もありますが、その場合も、なんらかの業績の見通しに対するガイダンスやヒントが、企業トップから、あるいはIRから発信されます。

決算発表には決算短信という便利なものが発行されます。決算短信は20枚程度の決算の概況ですが、表紙に最重要の情報が満載されています。表紙1枚を見るだけで、投資家は随分と助かるのです。

本決算短信の表紙から、投資タイミングがわかります。

Next: 本決算短信で、まずチェックするべき3つのポイント

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