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株式投資で手間暇かけず大きく儲けるなら、テクニカルよりもファンダメタルズ分析=山本潤

株式投資をするうえで、なにが最も参考となる資料でしょうか?わたしは、その問いに自信を持って「決算短信」と答えます。今回は、その理由を解説します。(『億の近道』山本潤)

※このコラムは、2005年8月30日に掲載されたものです。当時の経済的背景に基づいていますので、ご留意のうえ上お読み下さい。

株価を構成するうえで最も参考となる「決算短信」に目を通すべし

決算短信は、すべてを読めなくても表紙だけでも価値がある

株式投資をするうえで、なにが最も参考となる資料でしょうか?

わたしは、その問いに自信を持って「決算短信」(以下、短信)と答えます。

さて、短信とは、個別企業が決算動向を3カ月ごとに発表するときの定型資料のことです。企業が短信をプレスリリースすることを、「決算発表」といいます。短信は、20数ページに及ぶ資料ですから、目を通すだけでも大変です。

しかし、そんな人でも決算短信(以下、短信)の「表紙」くらいは目を通すことはできるでしょう。短信の表紙を分析するだけでも、実に多くのことがわかるのです。

短信の表紙に記載されているいくつかの項目が株価の動向を決めるといっても過言ではないのです。株式市場では大量の情報がシャワーのように降り注いでいます。流言や観測記事の多くは雑音に過ぎません。数ある情報の中で、短信が最良、最速の情報なのです。

決算発表が直接的に株価動向を決するわけですから、短信の表紙を理解することがファンダメンタルズ分析の第一歩です。

短信を正しく理解することで、投資成績は格段に向上します。

巷には、「すぐわかる」を売り物にした株式投資の教則本で満ちあふれています。

すぐわかるのはよいのですが、書店に置かれている株関連の書籍のほとんどが、一目均衡表やローソク足といった、特定のテクニカル分析手法を紹介するものです。

例えば、株価がある一定の範囲で上下すると想定して、範囲の下限で買い、上限で売るというボックス・トレードと呼ばれる手法があります。

しかし、どんなに優れているテクニカル指標も、銘柄と相性のあったものを選ばなければ失敗してしまうのです。

あまり一般には認識されていませんが、テクニカル分析は、正反対で相容れない2つの手法が矛盾しながら共存しています。「順ばり」とよばれる上がった銘柄を買う方法と「逆ばり」という下がった銘柄を買う方法です。

Next: テクニカル分析に共存する矛盾とは、どういうものなのか?

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