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株式投資で手間暇かけず大きく儲けるなら、テクニカルよりもファンダメタルズ分析=山本潤

株価の動きは、過去の動きからの予測が困難なもの

両者は全く逆の概念で全く逆のことを推奨しているのです。

順ばりを選ぶべきなのか、逆ばりを選ぶべきなのかは、投資家の判断にゆだねられています。

どちらが正しいのでしょう。それは、そのときの運しだいというのが本当のところです。

株価は「上がる」と「下がる」の繰り返しです。

上がった後に、まだまだ上がる株もあれば、上がったり下がったりを繰り返す株もあります。株価の動きは、振り子の運動のような力学的な原理ではないため、過去の動きからの予測は困難なのです。

たとえば、天気予報では、台風の進路を予測します。台風であれば、偏西風の向きや強さや気圧の配置といったように、予測するために必要となる要素が株価予測よりは、比較的少ないといえましょう。偏西風はいつも西から吹いてきます。それでも台風の進路を正確には当てることができないのです。

ましてや、株価を当てるのはもっと難しいでしょう。

なぜならば、株式市場では、一瞬のうちに追い風が向かい風になることがあります。また、どんなささいな経済ニュースも個別株に無関係とは言い切れません。株価に関係がありそうな要素が無尽蔵にあることも、株価予想を難しくしている一因です。

テクニカル手法の分析対象は過去の株価のみです。

わかりやすい判断を導くため、また、複雑な経済活動を単純化するため、業績もバリュエーションもあえて無視しています。それでも、テクニカル投資は、順ばりと逆ばりという矛盾する2つの概念を混在させざるをえないのです。

たとえば逆ばりは、下がったら買い、上がったら売りの戦略です。

確かに勝率は高いのですが、これを繰り返して自動的に儲かるのであれば、苦労はしません。買った後、また下がったらどうするのでしょうか?そして、その後下がり続けたらどうするのでしょうか。損失が雪だるま式に増えるだけです。

逆ばりは、「下がったものは上がり、上がったものは下がる」という哲学に基づいています。下がったら下がっただけ買うのが、逆ばりの真髄なのです。逆張りにはナンピンという買いコストを下げる戦略があり、ナンピンは勝率を高めるための有効なツールです。ただし、勝率を高めるだけではなく、潜在的な損失リスクも高めてしまうので、株の教則本にはナンピンを勧めるものは少数です。

Next: テクニカルを勉強したものの、一向に株が上手くならないと感じていませんか?

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