2020年の日本株はどうなる?
これまでの売り手は、2020年も概ね売り手でい続ける見込みだ。大きな環境の変化が見られないからだ。
一方の買い手も継続する見込みだ。日銀は緩和政策の継続を表明している。企業の自社株買いも続く見込みだ。年金は株価が下げた時にだけ、まとまって買うことができる。海外投資家は、ここ数年は売り手だったが、2019年10月以降に米国で見られている株式への大資金移動が日本株にも及んできている。従って、2020年は海外投資家の買いが期待できるのではないか?
私は引き続き日本株は4万円を目指すとしているが、いつ到達できるかは、個人投資家の動向にかかっていると観ている。2005年以降からだけでも、46.1兆円を売った個人投資家だが、それで売り尽くしたわけではない。
2019年6月時点の日本人の金融資産は1,860兆円だ。株売り46.1兆円と比べると、あまりにも大きい。金融資産のうち、株式保有は195兆円、株式投信は70兆円だ。合わせて、全体の15%となる。
一方、米国人はその資産の約5割を株式と株式投信で保有している。欧州でさえ3割だ。
仮に日本の個人が欧州並みに株式資産を持つとすれば、ここから265兆円を買うことになる。米国並みに増やすとなると、665兆円を買わねばならない。
バブルは最後の1年ほどで、価格が2倍にもなってしまうような動きをする。継続的な売り手だった日本の個人投資家がその資産のほんの一部を株式にシフトするだけで、あるいは売りを止めるだけで、株価は跳ね上がってしまうのだ。
そんなこんなで、私は日本株4万円の夢を見続けている。
2020年が皆様にとって良いお年でありますように!
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本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2019年12月27日)
※タイトル・見出し・太字はMONEY VOICE編集部による
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