リスク7:気候変動(旱魃と洪水)
昨年のこのコラムでは「ニューヨーク・タイムズ紙は、2018年を『激甚災害元年』と名付けた」とご紹介した。実際、世界各地で気候変動が自然だけでなく、人命や経済活動を破壊し始めている。
今年のニューヨーク・タイムズが取り上げていたのはインドで、雨がまったく降らない時期が延びるようになり、降ると土砂降りとなる地域が広がっているとした。つまり、旱魃と洪水の繰り返しなのだ。
こうした傾向はアフリカ南部にも見られている。オーストラリアの山火事は今も燃え続けている。
また、海水温の上昇は台風を育て、エネルギーを供給し続ける。海の生物の形態や生息地を変化させる。そして温暖化は、様々な病原菌をも勢いづかせることになるのだ。
2020年は激甚災害3年となる。もはや、自然災害と隣り合わせに生きていることを自覚せねばならないようになってきた。
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