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Amazonは日本を植民地にする?商店街を叩き潰したイオンも楽天も駆逐されていく=鈴木傾城

イオンはもうアマゾンに勝てなくなってしまった

アマゾンは「アマゾン・フレッシュ」というサービスで野菜、果物、鮮魚、精肉などの生鮮食品を当日に配達するようなサービスも始めている。場合によっては最短で2時間以内に配達されるような地域もある。

このサービスが仮に成功して広がっていくようになると、アマゾンはいよいよ日本のリアル店舗の大型ショッピングモールをも駆逐していくことになるはずだ。

今、日本のリアルのショッピングモールの雄は「イオン」である。イオンはアマゾンに勝てるのだろうか。結論から言うと、イオンは今のままではアマゾンにどんどん侵食され、最終的にはアマゾンに駆逐される可能性が高い。

なぜか。

すでに、イオンは本業のショッピングモール事業で儲からない体質になってしまっているからである。

イオンは「イオンモール」や「マックスバリュ」事業が柱になっているはずなのだが、肝心の「イオンモール」は赤字転落している。「マックスバリュ」も営業利益はたった28億円でしかない。

イオンが何とか助かっているのは「イオン銀行」などの金融事業が利益を出しているからである。しかし、「イオン銀行」が今後は都市銀行なみに事業になっていくのかどうかは疑問でもある。

イオンはしょせん「小売り事業者」でしかなく金融業者ではない。イオンモールのユーザーにイオン銀行に入らせることはできたとしても、それ以外の消費者にイオン銀行に入らせる魅力は備えていない。

そもそも、フィンテックの台頭で銀行のビジネスも激動期に突入している中で金融事業が柱になっているのだから、かなり危うい事態になっていると見ることができる。

そんな中でリアルな店舗を持つイオンはアマゾンの大攻勢を受けるのである。アマゾンに勝てるのだろうか。すでに本業で赤字になっているイオンは、ここから挽回するのはかなり厳しそうだ。

商店街を叩き潰したイオン。今度はアマゾンに追われる立場に…

イオンはかつて町の商店街を叩き潰してシャッター通りにしてきた張本人である。地方都市の多くは商店街が寂れてイオンモールに客を奪われた。しかし、今度はそのイオンが赤字を抱えてにっちもさっちもいかなくなってきた。

特にイオンモールは地方で閉店が相次いでいるのだが、地方はこれから人口がさらに減っていく上に、残った人口も高齢化するので売上を上げるのは難しい状況になっていく。努力しても集客ができないのである。

集客ができないのであれば専門店も入らず、不動産事業で儲けることすらもできない。

アメリカでも地方の巨大なショッピングモールがどんどん閉鎖されてゴーストタウン化しているのだが、同じことが日本でも起こってきていると言うことだ。

Next: 地方のゴーストタウン化が通販を後押し。もはや日本はアマゾンの植民地へ…

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