fbpx

ニューオータニめぐる疑惑に新事実。1.6億の随意契約が「桜の会」前夜祭のバーターに?

「そういうことだったのか」という声が漏れ聞こえてくる。
ホテルニューオータニ東京を会場に、2019年4月に開催された「桜を見る会」の前夜祭の会費が1人5千円と、同ホテルの基本料金(1万1千円〜)から考えると破格だったことで、「安倍事務所が差額を補填したのではないか」「ホテルから首相への違法献金にあたるのではないか」などと追及されている件について、新たな事実が判明した。

5日に行われた衆院予算委員会の立憲民主党・石川大我氏への答弁で、2019年10月の「即位礼正殿の儀」に合わせて来日した外国元首らをもてなすために安倍首相夫妻が主催した夕食会が、予算額を約2000万円上回る約1億6100万円で「随意契約」されていたことが明らかになり、「ホテル側が夕食会の受注を見込んで前夜祭の料金を大幅に値引きしたのではないか」という疑惑がわきあがっているのだ(毎日新聞)。

石川議員は、前夜祭と同条件でニューオータニに見積もりをとったところ、ひとりあたり1万3127円との回答があったことを示し、「夕食会は900人想定で契約金1億6000万円、前夜祭は800人で400万円。この破格の安さ、何か疑われても仕方がない」と追及。また随意契約については、財務省の通達で契約締結日から93日以内に契約額などを公表すると決まっているが、「この事業だけ(公表が)抜けている疑惑がある」と指摘した。

この追及に対し、菅義偉官房長官は「前夜祭と夕食会はまったく別物であり、契約はしっかり行われていた」と反論。契約額などの公表が遅れたことについては、「担当部局との連絡がうまくいかず遅れてしまった」と謝罪した(時事通信)。

ホテルニューオータニで行われた前夜祭について安倍首相は、「何回も使っている方と、いちげんの方とで商売においては当然(扱いが)違うと思う」と述べ、菅官房長官も「ホテルと話せば、柔軟に対応してもらえる」「(私も)いろんなところで過去に経験がある」と強調するなど、会費5000円はホテル側のサービスだと主張(東京新聞)してきた。

しかし夕食会が、前夜祭が行われた同年4月に予算2000万円超もの金額で随意契約されていた(時事通信)となると、話は変わってくる。

ネットでは「随意契約の1億6000万円の中に、桜を見る会前夜祭の代金が実質的に含まれていると見るのはとても自然な発想だろう」「ようやく。その2000万円がどこに消えたか。前夜祭タダにしてもお釣りが来る算段」 などと、石川議員の答弁に賛同する声が上がっている。

「1億6千万円が随契なんて通常あり得ない」「一億超えてて随契とかすごいな。ありえんやろ」と民間との感覚の違いを指摘する声もあるが、もし前夜祭の会費を破格で提供することと、夕食会の発注がバーターになっていたのだとしたら、「税金の私物化」そのものである。新型コロナウイルスの感染拡大により大変な局面だが、野党は引き続き追及を続けるべきだろう。

【関連記事】
“忖度ホテル”の烙印押されたニューオータニ、ANAホテルの実直さ見せつけられ苦境に

Next: 事実上のキックバック?前夜祭と夕食会の値段の差で「深まる疑惑」

1 2
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー