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9月入学で加速する格差社会。「家庭に丸投げ」の公立学校が教育弱者を生む=午堂登紀雄

子どもが興味関心を持つ1教科だけ徹底的に先行させる

なかなか学習習慣がつかない子でも、「この教科・分野だけは好き」というものがあれば見っけものです。

それを徹底的に先行させるのです。

たとえば英語が好き(あるいは興味がある)なら、進度や学年の学習範囲に関係なく徹底的にさせる。歴史好きなら、市販の歴史書(マンガもOK)を買い与えて読みふけっても良いとする。

学校が始まって他の教科が遅れていても、掘り下げてきたそこが自信となります。先行している分、余裕が生まれますから、他の弱い分野のキャッチアップに時間を回せます。

結果よりも努力を誉める

自宅学習で大事なことのひとつは、たとえば「今日は〇〇ページも進んだの?すごくがんばったね!」などとちょっと大げさでも、親は子の努力をほめることです。

むろんドリルが全問正解できたといったことは子どもにとってもうれしいことなので、それをほめることも大切です。

しかし結果だけを褒めると、高得点をとればOK、でなければNGということになりますから、結果が出ないとがっくり挫折し、結果が出せそうなことしかやらなくなるかもしれません。

しかし努力を褒められれば、子は結果よりもがんばることが大事なんだと悟り、次にどんな場面に直面しても努力を見せるようになる期待があります。

叱らない

これも結構大事なことではありますが、子どもが勉強をサボったからといって、親はむやみに叱らないことです。

子どもはやりたくないからやらないわけで、それを強制させられれば、「勉強とはイヤなもの、つらいもの」という意識を持ってしまいます。

大人だって上司から「なんでやらないんだ」「サボるな」などと言われたら気分が悪いでしょう。

もしかしたら、「わからないからやらない」だけで、そこをサポートしてあげたら解決するかもしれません。計画を立てた方がやりやすい子もいるかもしれません。何か具体的な目標があったほうがやる気になる子もいるかもしれません。

なので仮に宿題や勉強をしてなくても、親は叱るのではなく、子のやりたくない理由を排除する手伝いをすることです。

Next: 学校だけが自分らしく振舞える場所だったのに、それを奪われている――

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