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10日の中国本土市場概況:上海総合2.0%安で9日ぶり反落、保険セクター売り目立つ

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10日の中国本土市場は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比67.27ポイント(1.95%)安の3383.32ポイントと9日ぶりに反落している(上海A株指数は1.95%安の3546.31ポイント)。

売り圧力が意識される流れ。上海総合指数は今月に入り、ほぼ一本調子で上昇していた。足元では、約2年5カ月ぶりの高値水準を連日で切り上げている。また、2つの政府系基金が保有株を減らすと発表するなか、「当局は足元の急ピッチな上昇に警鐘を鳴らした」との見方も一部で広がった。

保険株が軒並み急落し、全体相場を押し下げる。中国人民保険集団(601319/SH)が7.4%安、中国人寿保険(601628/SH)が7.1%安、中国太平洋保険(601601/SH)が6.2%安で引けた。中国人民保険集団の2位株主で年金を運用する全国社会保障基金理事会(社保基金会)は9日、人民保険社株を最大2%売却するとの計画を明らかにしている。主力株に利益確定売りが増えるとの連想で、上海市場の代表銘柄で構成される「上海50A株指数」は2.6%安と他の指数をアンダーパフォームした(一時3.0%安)。

ハイテク株もさえない。測位IC設計の北京北斗星通導航技術 (002151/SZ)が4.7%安、IC組立・検査の無錫市太極実業(600667/SH)が4.4%安、指紋認証ICなどの深セン市匯頂科技(603160/SH)が3.9%安とそろって反落した。3社の株式については、半導体ファンドの国家集積回路産業投資基金による保有株比率引き下げ計画が明らかになっている。銀行株も安い。中国農業銀行(601288/SH)が7.7%下落する。主要行の関係者によって、香港国家安全維持法(国安法)に絡み米国から制裁を受けた場合に備え、各行は緊急時の対応策を見直していることがわかった。このほか証券株、海運株、エネルギー株、素材株、不動産株、自動車株、インフラ関連株なども売られている。

外貨建てB株相場も値下がり。上海B株指数が3.19ポイント(1.30%)安の241.72ポイント、深センB株指数が2.98ポイント(0.32%)安の926.90ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)



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