fbpx

JR4社はいま買い時なのか? 年初来安値更新「割安」評価の裏に潜むリスク=栫井駿介

キャッシュフロー

そこで見るべきなのが、キャッシュフローです。

200730jr_7

各社のキャッシュフローを並べてみますと、実は利益が上がっているほど調子のいいものではないということがわかります。

赤の棒グラフが営業キャッシュフロー、緑の棒グラフが投資キャッシュフロー、赤の折れ線グラフが営業キャッシュフローから投資キャッシュフローを引いて残ったもの、つまりいくらお金を稼ぎ出せるかというものです。

JR東日本に関しては今季がマイナスながら比較的安定していますが、JR西日本に関してはマイナスの年も少なくありません。

つまりJR西日本は必ずしも儲かっていないということになります。

JR九州に関しても明らかでプラスになることの方が少ないという感じです。

JR東海に関しては、儲かっていましたがリニアで巨額投資を行ったせいで、フリーキャッシュフローが今マイナスで推移しています。

特に緑の折れ線グラフを見ていただくとJR東日本は徐々に下に大きくなっています。

JR西日本にも傾向としてはやはりそうだと思います。

JR東海はリニアでもマイナスになりますから、今まさに古くなった設備を新しく投資しなければならないという局面になっています。

これが何を意味するのかというと投資すればその後減価償却費が発生するので、費用がまたどんどん増えるということになります。

したがって利益はこれから減る、あるいは増えないということが起こり得るわけです。

ではJR東海のリニアに関しても東海道新幹線の更新投資という風にも考えられるので、それに対してただ新幹線を更新していればまだ良かったのでしょうが、リニアという巨額の投資をしてしまったことがリスクを増大させてしまいます。ましてこの環境下でリスクが非常に大きくなってしまっています。

そこで先程のバリエーションの表を見ますと、JR東海が非常に割安に評価されています。

200730jr_2

リニアの取っているリスクというのは、費用に対してそれに見合う十分なリターンが得られないのではないかということに投資家は嫌気がさして、JR東海を売っているということになります。

もっとも最初の株価のチャートに戻りますと、やはり一番大きな影響を与えているのは新型コロナウイルスであることは間違いありません。

200730jr_1

新型コロナウイルスによってこの7月末に第1四半期の決算が発表されますが、ますます厳しくなることは間違いありません。

さらには長期的にも厳しいということを考えると株価は、まだまだ下がってもおかしくないと考えるのが私の見方です。

Next: 結論を言うと、新型コロナの影響はしばらく続きそうです。長期的な行動の――

1 2 3 4 5
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらTwitterでMONEY VOICEをフォロー