投資対象としてはやはり厳しいか
結論を言うと、新型コロナの影響はしばらく続きそうです。
長期的な行動の変化もあってJRは厳しい状況であるということ、さらには老朽化や災害リスクということもあり、JR東海に関してはリニアの巨額の投資というのも今後尾を引いてくる可能性があるというわけです。
したがって成長もなかなか厳しい業界ですので、楽観的になれる状況でもないということになります。
それに対してまだ株価としてはPERは12、3倍前後と必ずしも割安と呼べる水準ではありません。
今後決算が相当ひどいものになると想定されるので、それを受けて株価はさらに深掘りすることが考えられます。
そのあと戻ることを想定しても、今は無理に投資する局面ではないと思います。
そして、その後株価が大きく下がった時には、可能性がある銘柄としては「JR東日本」です。
人口動態、駅ナカの強さ、そういったところが今後も強みとして出てきます。
キャッシュフローを見てもJR東日本は比較的安定しているので、長期的な配当の増加も期待できます。
このように株価が下がったからといってそれだけで投資をしていたら、その根底にあるリスクというのに気付けなかったりする訳です。
株価が下がったらその理由が何なのかということ、さらにはその企業が深く抱える問題というところまで理解したうえで投資をするというのが長期投資の本質です。
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『バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』(2020年7月30日号)より
※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。