「シンガポールのプライベートバンクに口座を持ちたい」という依頼が増えています。プロ任せか、自分で運用か。お金持ちへの近道はどちらでしょうか?続編の億り人になる方法(2)と合わせてご覧ください。(『花輪陽子のシンガポール富裕層の教え 海外投資&起業実践編』花輪陽子)
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外資系投資銀行を経てFPに。2015年からシンガポールに移住。ジム・ロジャーズ著『日本への警告 米中朝鮮半島の激変から人とお金の動きを見抜く』(講談社+α新書)をインタビュー監修。『シンガポールで見た日本の未来理想図』(講談社+α新書)『夫婦で貯める1億円!』(ダイヤモンド社)など著書多数。「ホンマでっか!?TV」「有吉ゼミ」などテレビ出演や講演経験も多数。
「シンガポールのプライベートバンクに口座を開きたい」
ある程度まとまったお金を用意したあと、自分で運用をして増やすか、プロに運用をお任せするか。億り人を目指すならどちらがよいのでしょうか。
シンガポールに移住してファイナンシャル・プランナーとして活動する私への依頼として、最近、「プライベートバンクに口座を開きたい」というニーズが強いです(※編注:プライベートバンクとは、資産額が一定以上の富裕層を対象にした、総合的な資産管理・運用のサービスを提供する金融機関のこと)。
シンガポールでプライベートバンクを開設するには、適格投資家の証明が必要です。年収30万シンガポールドル、金融資産100万シンガポールドル、不動産も含めた総資産200万シンガポールドルなど複数の要件のうち、1つを満たす必要があります。
一見、ハードルが高そうに見えます。しかし収入の場合、不動産の家賃収入、副業やアルバイトなどの副収入、手当などもすべて額面で含めることができます。駐在員の場合、日本の自宅を貸して不動産収入がある人や手当をもらっている人も多く、足し合わせると収入でヒットする場合もあるようです。
もしくは、自分で会社経営をしている場合、収入を自分で決めることができるので、それで満たす人もいます。基本的に顧客側について、基準を満たす方法を考えてくれます。
「インデックスに積み立てればお金持ち」はもう古い?
GAFAMなどハイテク企業で働いている人は、ストックオプション等の株式で利益が出て金融資産が膨らんでいる人も多いです。
S&P500はコロナ前と比べてほぼフラットなのですが、ハイテクに関しては9月の調整後も25%程度の上昇があります。S&P495とGAFAMいう単語もできているほどで、トップ5社がほとんどの株式市場の上昇を支えているのです。
つまり、インデックスやS&P500に積み立てれば、その他のよくない会社も買うことになります。「インデックスに積み立てればお金持ちになれる」という神話は、過去のものになりつつあるのかもしれません。
バフェットも集中投資。資産が増えるほどあまり分散しなくなる
プライベートバンクのポートフォリオマネージャーは、商品の選択を大切にしています。
私は今、「ロンバー・オディエ」というスイスの老舗のプライベートバンクのアジアヘッドだった人から、富裕層向けの資産運用ビジネスについて学んでいます。
彼が言うには、資産が増えれば増えるほど、分散をあまりしなくなると言います。インデックスで悪い銘柄も含めた全部を買うのではなく、厳選してよいものだけを買うということです。前回のメルマガでバフェットのポートフォリオをご紹介しましたが、バフェットもかなりセレクティブです。