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業務スーパー神戸物産、9月営利37%増の快進撃!ハズレ商品すらプラス作用か

最近では「ヒルナンデス!」といったテレビの生活情報番組や、主婦向けの生活情報雑誌などでもしきりに取り上げられているのを見かける「業務スーパー」。

プロユースの高コスパな食品類を多く取り扱うという、他の一般的なスーパーとは一線を画す品揃えで人気を博す同店だが、運営会社である神戸物産<3038>の業績もすこぶる好調であることが、先日発表された同社の9月度の月次業績で分かった。

それによると、売上高は前年同期比15.9%増の274.87億円。売上総利益は同26.2%増の25.72億円、営業利益は同36.7%増の16.45億円、経常利益は同32.3%増の17.40億円と、いずれも増加する結果となっている。

46都道府県に展開する業スー、唯一無い県は?

同社による報告を見てみると、売上拡大に寄与した好調な商品として挙げられていたのが「冷凍野菜」や「冷凍果物」だ。

業務スーパーに行くと、店舗スペースの半分ぐらいを冷凍ケースが占めているように、各種冷凍食品の品揃えの豊富さはウリのひとつ。なかでも冷凍野菜の類は、野菜を切る手間が省けて時短できる点もさることながら、冷凍なので多めに買っても腐らせることがないという利点もあり、SNS上でも「神過ぎる」「使える」といった声が多くあがるなど、重宝している人は多い模様。また、コロナ禍で買い物の頻度を極力減らしたいという、今ならではのニーズも掴んでいるようだ。

さらに同報告を見てみると、9月度は新規出店が9店舗あり、店舗数は874店舗に。前年同期比では34店舗の増加と、順調に店舗数を増やしているという記述も。

ネット上ではこのように、様々な地方の方から「近所に業務スーパーができた!」と歓喜する声も多く見られる。スーパーの開店でここまでの喜ばれ方をするというのもなかなかない話で、業務スーパーにしかない独自の魅力が広く浸透している証拠だろう。

ちなみに、全国的に店舗網を広げている業務スーパーだが、47都道府県のなかで唯一店舗がないのが宮崎県。どうやら最近までは佐賀県にも店舗がなかったものの、ここに来て嬉野市と鳥栖市に立て続けに出店したようで、そのことを嘆く宮崎県民も少なくないようだ。

“ハズレ”の存在がネットでの盛り上がりを生む

このように、その認知度にくわえ店舗網に関しても全国レベルとなった業務スーパー。一部のネットユーザーのなかには「田舎のコストコ」というように、コストコと絡めて認識している向きも多いようだ。

業務スーパーとコストコの類似点といえば、店に並ぶ商品のコスパの良さももちろんそうだが、日本ではあまり馴染みの無い海外の食材やお菓子・調味料などを多く取り揃えているところも、そうだと言えるかもしれない。

どんな味か見当もつかないような商品でも、とりあえず買って試してみる。欲しい商品を買うという普通のスーパーでは当たり前な買い物とはまったく異なる、そんな購買行動が業務スーパーでは結構当たり前だったりするのも、よく考えれば独特な点かもしれない。

ただ、そんな日本にあまり馴染みの無かった商品でも、業務スーパー利用者によるネット上の口コミがきっかけに話題となり、大人気となるものは多い。最近では「姜葱醤(ジャンツォンジャン)」という、生姜とねぎ油が香る中国発の万能調味料が、和・洋・中を問わず様々な料理に使えて美味だと、SNS上で話題になっている。

とはいえ、そんな“アタリ”があるいっぽうで、どうも口に合わないという商品、いわゆる“ハズレ”も多く存在するのも事実。そのうえ業務スーパーの場合、プロユースを謳っていることもあり量が半端なく多い商品がたまにある。大容量の商品で失敗した時のダメージはかなり大きい。

そういったギャンブル的な要素も業務スーパーの醍醐味だと楽しむ層もいるいっぽうで、失敗はしたくないという人は「レビューは必須」ということで、SNSの口コミをはじめとしたネット上の情報を精査して買うという人が多いようだ。

“アタリ”と“ハズレ”が混在することが、かえって情報交換という形でのネット上での盛り上がりを生む原因となっている節がある業務スーパー。企業としては当然、全体的にクオリティを上げていくのが使命だと考えているだろうが、そんな想いとは裏腹に今の業務スーパーの玉石混淆なところにハマる人は、今後も増えていきそうな予感だ。

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