見るべき指標その2:バリュエーション
2つ目がバリュエーションです。
初心者の方はバリュエーションと言っていまいちピンと来ないかも知れませんけれども、身近な言葉で言えばPERやPBRといったものです。
先ほど説明したような業績を伸ばし続けている良い企業であっても、このPERがすごく高いということになると、そういった企業はそこから長期で株価を伸ばし続けられる余地というのが限定的になっています。
むしろ一時的に急騰して業績はいいのに、やはり株価が高すぎるから下落するしかない、というような企業も散見されます。
これらがよく初心者のハマりやすい罠で、業績が良いのに人気がありすぎてPERが100倍なんかの銘柄に飛びついて、企業としては成長しているのにピークで掴んでしまったせいで、後は株価は下り坂といういうパターンで損をしてしまう、投資初心者の方に特に多いです。
話題になっている銘柄とか注意が必要なんですけれども、それをチェックするひとつの観点がPERということになります。
このPERは平均的には15倍程度と言えるんですけれども、業績が成長している企業であるならばある程度それよりも高い水準でも許容できるとは思います。
ただし、そうは言っても50倍とか100倍とかの企業は割高になっている可能性が高いので、やはりここは20倍ぐらいの目線で見ていきたいなと思います。
逆に20倍よりも低いもので成長しているのであれば、そこからも業績の伸長に従って株価を伸びる可能性が高い銘柄ということができます。
ちなみにこのバリエーションというものもPBRとかEV/EBITDA倍率など色々ありますが、最終的にはやはりPERに落ち着いてくると思います。
見るべき指標その3:株価
3つ目が株価の推移です。
先ほどのバリュエーションを頭に入れていると、どうしても株価が安くなった時、安い物に投資した方がいいという風に思ってしまいがちですが、一概にそうは言えません。
やはり良い企業というのは投資家も徐々にその良さに気付いて、買って株価が上がっていくという形が理想です。
逆に業績が上がっているにも関わらず、株価長期間下がり続ける企業というのは、何かその裏にリスクがあるという風に思った方がいいです。
株価が下がっているのは多くの投資家がそのようなリスクに気づいているからこそ、売る人が出てくるわけです。
例えばPERが低かったとしてもそれはリスクを反映しているだけであって、必ずしも実態より割安ということではないかもしれません。
したがって初心者にオススメへするのは、例えば3年とか5年とかに渡って、徐々に株価を伸ばし続けている企業というのはそこからも同じような直線を描いて伸びていく可能性が高い銘柄で、それだけ良い銘柄ということになります。
できればそういった銘柄を買いたいですし、そんな急に上がっているということでなければ、これぐらいの上昇は上がってからでも買えるという風に思っていただければ良いかと思います。
もちろんそういった上がっていっている銘柄が少しでも下がった時に買うというのは、戦略としてはアリなのかなという風に思います。
もっとも、上がっているといっても急に上がったというのは注意が必要です。急に上がったのは業績とは関係ない材料で、今であると、「コロナの薬を開発しました」なんてことになると、業績とは関係なく一気に上がったりします。
それは短期のトレーダーが飛びついて買っただけという可能性もありますので、そこで買うと今度は急に落ちてしまう可能性というのもあります。
なので、あくまで急騰はしていないけれども、じっくり上がっている銘柄をぜひ探してみるようにしてください。