デマ拡散はテロ行為
最初から「嘘」であることはわかっています。そして開き直って「嘘でした」と認めればよいのです。ようは「嘘」を風潮したことよりも、それが拡散することが大事で、大勢の人がその「嘘」を認めれば、その時点で「嘘」は「真実」に変わるのです。
今のSNS社会では、「嘘」に出会っても、その発言がずっと残っていて、「嘘」が消せない状況で、時間とともに「真実」に変わっていくのです。それがとても恐ろしいのです。「嘘」が「真実」になると、もう消すことも否定することもできません。
嘘を真実と信じた群衆が、その作られた「真実」を正義の御旗として行動してしまいます。新しいテロ行為です。
「分断」は「嘘」から作られる、しかも「故意」に行われるたちの悪いものになっています。相手を否定攻撃する、誹謗中傷の心理をうまくついていますね。誹謗中傷は、充足されない現実からの逃避行動のようなものですからね。誰もが持つ弱さの表れが、他人を攻撃する行為となるのですからね。
政治家なり一部の思想家が、これをうまく利用しているわけで、“嘘”による世論形成、つまり「デマゴーグ」です。デマゴーグとは、民主主義社会において、社会経済的に低い階層の民衆の感情、恐れ、偏見、無知に訴える事により、権力を得て、かつ政治的目的を達成しようとする政治的指導者のことを言います。古代ギリシャの時代から存在するものです。
ネット技術の発展により、人々が容易に情報流通市場にアクセスできるようになり、そのツールであるSNSが生活の一部となっている現代に於いて、たった1滴の“嘘”を一瞬のうちに“真実”に変えることなど造作も無いことです。
嘘で世論は形成される
私たちは、そのネット社会では、デマゴーグが日常に存在する状態であることを認識する教育を受けていないままに、野に放たれているわけです。
それは日本社会も同様で、思えばネトウヨが世にはびこることで利するのは自民党であるという事実を、どう考えるかです。
物理的な暴力よりもネット上での誹謗中傷による暴力のほうが、人の精神を壊す「細菌兵器」のようで恐ろしいですね。
米大統領選挙開票が終わってから、本当の戦いが始まると言われていましたが、やはり“不正”というフェイクを用いた攻撃が、トランプ支持者の間で拡散されています。
選挙そのものを無効にしようという、ある意味民主主義の否定とも取れる行動に出ていますが、流石に州側もこれには戦う姿勢を見せているようです。
「“嘘”で“フェイク”で世論は形成される」…今こそ民主主義が試されているような気がします。