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米大統領選の勝者は「習近平」中国が描く未来地図に日本は存在せず=原彰宏

他国に頼らぬ成長を模索

そうした状況を受け、中国は五中全会で、2021年以降も単純な量的拡大を求めるのではなく、「質の高い発展」を目指すことを示しています。

そのキーワードとして、「テクノロジーの自立」と「2つの循環・双循環」の2つが挙げられています。

中国は人工知能(AI)や第5世代(5G)移動通信網、自動運転などの新技術開発が進んでいますが、その技術の基盤となる半導体は輸入が主流となっています。その半導体は、米国との対立激化で確保が難しくなりつつあります。

こうした技術的封鎖を受ける中、経済発展に不可欠な技術を自国で開発する「テクノロジーの自立」を目指していく、そのためには、すべてを中国一国で賄える体制を作ることが大事だとしています。

それが「2つの循環・双循環」です。内需の拡大という「国内大循環」と、海外から技術や投資を呼び込む「国際循環」を連結していくことを目指します。海外から部品を調達し、組み立てた製品を海外に輸出するというこれまでの経済発展パターンは、国内の人件費高騰や米国との対立で難しくなっているのが現状です。

部品の製造から組み立て、販売まで国内で完結し、市場を拡大する「国内大循環」を経済発展の主力としようとしているのです。

海外に頼らず国内で完結するということでは、農業もその1つです。中国にとってのもう1つの大きな問題は「食糧不足」です。中国では「爆食い動画」が配信禁止となっています。「食べ残し禁止令」も出ています。習近平国家主席自ら号令を出す背景には、深刻な食糧危機問題があるのです。

人口が増え続ける中で、農耕地の面積が増えていないという事情に加え、水害等の自然災害による農業被害が毎年のように起こっています。米国との政治対立は、中国の食卓にも深刻な影響をもたらしています。中国が爆食いすれば、世界の食糧事情にも影響が大きいです。

それゆえ、ハイテク技術も大事ですが、第14次五か年計画の中心に農業政策があるのもよくわかります。

つまり、中国の農業や産業が、外需依存であることに危機感を覚えていて、第14次五か年計画では「双循環」として外需だけでなく内需の拡充を充填に置く、つまりいろんなことすべてを中国一国で賄えるようにしようという計画のようです。

大統領選の勝者はまたも「中国」となるか

「一帯一路」はすでに関係各国が共同発展を実現する巨大な協力プラットフォームとなり、人類運命共同体の構築を後押しする重要な実践プラットフォームになっているというのが、中国の認識です。

ここから読み取れるものは、米国に頼らない経済圏の樹立、それは東南アジアや欧州も含めて、脱米国、デカップリングを推し進めていこうというものに読み取れます。欧州も脱米国色を強めていて、これがトランプ大統領登場によってに世界各国が描いた新しい地図になります。

果たしてバイデン次期大統領は、この描かれ始めた地図を塗り替えられるのかどうか。その結果次第では、今回の「トランプ vs バイデン」の米大統領選挙の真の勝者は、またまた中国ということになります。バイデン政権にとっては、それが問われる4年間になりそうです。

Next: 中国の描く地図に日本は載っていない?このままでは世界で埋没

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