fbpx

オープンハウス、パワハラ内定者研修の音声流出。「内容はまとも」「言い方」の声も

とある不動産関係会社の内定者研修会の模様を収録したと思われる音声が、Twitter上に公開され、その内容がパワハラだと非難の声が寄せられる事態になっている。

問題となっている音声には、「○ープンハウスの内定者研修」「採用責任者の次長が研修で怒鳴ってる」などのコメントが付いており、音声の長さは2分11秒。今のご時世もあってか、リモートでの研修のようで、採用責任者と思われる声の若い男性が内定者に向かって終始怒鳴りまくっているという内容だ。

採用責任者が何に怒鳴っているのかというと、どうやら内定者たちの宅建模試の成績が悪かったことに対してのようで、「三井に勝つなら45点取れよ」「30点とか20点とか恥ずかしい点数」といったライバル社を引き合いに出しての叱咤が続く。さらに「最初に決めた目標をずらすなよ」と、内定者の意識の低さにもかなりお怒りのようである。

元社員による告発ツイートに情報開示の手紙?

今回の音声を公開したツイートに書かれてあった「○ープンハウス」。伏字にこそしてはいるがどう考えても、テレビCMなどでもお馴染みの東証1部上場の総合不動産会社「オープンハウス」のことを指してるとみて、間違いなさそうである。

オープンハウスといえば、このところ過酷な労働環境であるという元社員や現役社員からの暴露が相次いでおり、元社員による同社での一日のスケジュールを被虐的に書いた投稿に対して、オープンハウス側から直々に「情報開示」を求める手紙が届く事態にまで発展。

これに対して反旗をあげたのが、上記の告発元社員が現在働いている会社の社長とみられる人物で、今回の音声もこの社長が自身のTwitterで公開したものだ。

社員たちによって次々と明かされるオープンハウスの劣悪な労働環境、さらに今回音声が公開された怒鳴りまくる研修の模様に対して、「うわー 嫌な叱り方ー」「開示請求の意思決定をした役員・社員をクビにするべき」「ハラスメントもオープン」といった批判の声があがっている。

「言ってることは間違ってないよね」の声も

ただ、最近のオープンハウスに対して相次ぐ暴露の件を知らず、恐らく前情報なしでこの音声を聞いた人のなかには、その内容に対して「言ってることは間違ってないよね」といった反応を示す向きが多い。

音声のなかで度々あがっている宅建だが、正式には「宅地建物取引士」と呼ばれる国家資格。その試験は年1回、毎年10月に行われ、年齢・性別・学歴・国籍等の制限は一切なく誰でも受験できる。

音声のなかには「45点取れ」「30点とか20点とか恥ずかしい点数」と怒鳴るシーンがあるが、実際のところ宅建の試験は50点満点で、近年の合格点はだいたい35点前後で推移しているとのこと。就職活動の情報を扱う書籍やサイトでも、不動産業界を狙うなら大学にいる間に取っておいたほうが良い資格とオススメされ、現に在学中に取得する人間は相当数いるという。

音声内には「6月の段階で…」という発言もあったので、時期的には年1回の試験まで3か月余りと、そろそろ尻に火が付いてくる頃。その段階で合格ラインに達していないとなれば、先輩社員とすれば激も飛ばしたくなるのでは……そういった意味で擁護する声はかなり多い印象だ。

また、「自分の頃と比べたら優しすぎる」といった声も。今回の音声はリモートでの研修時の模様のようだが、以前の新卒研修といえば山奥の施設にほぼ軟禁といった身体的拘束もつきもので、そこで長期間に渡って眠る暇も与えず課題などをやらされたというのはよく聞く話。なかには「コーチング講師に幽体離脱とか強要された」という、驚きの研修内容を回想する人もいた。

いっぽうで、怒鳴りまくる採用責任者のやや舌っ足らずな口調に着目する人も多く「本当に社会人なのか?」と訝しむ人も。さらにその口調から、過去にニコニコ動画等で人気を博した伝説のひとり暴走族「玉井さん」を思い出す人も多いようで、皆の笑いを誘っていた。

このように、過酷な労働環境を暴露するために公開されたであろう音声であったが、「言い方や口調はともかく、言ってることは結構まとも」といった評価が多く、公開した側としては少々残念な結果となった今回の件。とはいえ、先の従業員たちの告発自体が本当であれば、それは由々しき問題であることは間違いなく、改善される方向へ向かうことを祈るばかりだ。

Next: 「まだ隠し持ってるのかもだけど」

1 2
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー