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業スーで販売の輸入ロールケーキ、基準値超えの添加物が検出。今月3度目の商品回収も利用者は「こんなんしょっちゅうやん」と諦めムードか?

「業務スーパー」で販売されていたミニロールケーキから、基準値以上の添加物が検出され、保健所が業務スーパーを運営する神戸物産に対して、食品衛生法に基づく回収命令を行ったことが分かった。

報道によれば、回収となったのは「ふんわりミニロールケーキ ブルーベリー風味」で、12月下旬に保健所が検査したところ、商品に含まれる添加物の「プロピレングリコール」が、食品衛生法で定める基準値を超えて検出されたとのこと。保健所は使用基準違反にあたるとして、食品衛生法に基づく回収命令を25日に行ったという。

商品は今年8月~10月にかけて北海道や東北地方、関東地方のなど東日本エリアの業務スーパーなどに、これまで約1万4,000個が出荷されているとのこと。神戸物産は現在のところ、健康被害の申し出はないとしている。

今月だけでも3回目の商品回収に

2000年に第1号店オープンさせて以来、2021年には47都道府県すべてに出店を果たし、またその翌年となる2022年には1,000店舗を達成するなど、着実に成長を遂げている業務スーパー。

いわゆる製販一体のビジネスモデルを採用し、全国各地に存在する自社工場で製造したオリジナルの商品が店頭には並ぶが、そのいっぽうで世界各国から仕入れた輸入食品も多く扱うのも、同チェーンの特色のひとつ。今回、回収となったミニロールケーキもベトナムから輸入された商品だったようだ。

このところは“糸引きマフィン”の大騒動にくわえ、さらに直近では高島屋の“クリスマスケーキ崩壊”と、スイーツ絡みの不祥事が相次いでいたとあって、その一連の出来事として取沙汰されているいっぽうで、他方では“添加物の恐怖”といったノリでも騒がれたりと、さまざまな受け止め方をされている今回の件。

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ただその反面で、日頃から業務スーパーを頻繁に利用している層ほど、今回の出来事に対してさほど大騒ぎしていないといった印象も。というのも、もはや業務スーパーにおいて商品回収は、日常茶飯事といった出来事だからだ。

実際、業務スーパーのサイトにある“お知らせ”ページを見てみると、今月だけでもミニロールケーキのほかに「白身魚でつくったザクザク網春巻き」「ショコトーネ」も商品回収に。さらに他の月のお知らせも見てみると、今年に入り20件以上の商品回収が行われていた模様なのだ。

ちなみに「白身魚で…」はベトナム原産の冷凍食品で、原材料表示に記載のないアレルゲン(小麦)が検出されたのが回収理由。また「ショコトーネ」はブラジル産のもので、日本国内においては限られた食品にしか使用が認められていない安息香酸が検出されたため、回収となったようである。

そのためSNS上では「ちょっと多すぎない?大丈夫?」といった意見も当然多いわけだが、その他方では「こんなんしょっちゅうやん?」「あの値段だから…」といった趣旨の、いわば客側も慣れっこだといった反応もかなり多いようなのだ。

コストコで販売の同商品は容量が大きく異なる?

このように様々な反応が飛び交っている今回の商品回収騒ぎなのだが、いっぽうで今回取沙汰されているミニロールケーキは、先述の通り業務スーパーのオリジナル商品ではなく、ベトナムから直輸入されたものということ。

となると業務スーパー以外のスーパー、あるいは量販店などでも、同様に輸入したものが売られている可能性も無きにしも非ず……といったところだが、実際同じ製品はあのコストコでも販売されているよう。そのことに気付いた消費者からは「業スーでは回収なのにコストコは……?」といった戸惑いの声もあがっているようだ。

もっともこの件に関しては、コストコのECサイトで当該商品の購入ページを見てみると、売っているのは同じメーカーのミニロールケーキでも、業務スーパーの180g入りのものとは異なり、なんと1kg(約50個)入りという、いかにもコストコらしい大容量商品。

さらに同ページには、業務スーパーのものとは規格が異なる商品であるとの説明にくわえ、「プロピレングリコールの使用量は基準値以内の為、安心してお召し上がり出来る事を製造メーカーに確認済みです」との但し書きが記載されている。

製造メーカーや販売店側が“安心”だと言うのならば、多くの消費者はそれを信じて食べるしかないわけなのだが……。近年大人気となっている業務スーパーやコストコを通じて、この手の海外輸入の菓子を食べる機会が増えたという向きは多いと思うが、そういった方たちにとっては、一抹の不安やモヤモヤが残る出来事となったのは間違いのないところだろう。

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