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「本部だけ儲かる」の嘘と本当。本音で語るフランチャイズ起業の真実=午堂登紀雄

ゼロから自分でやることのメリット

それと、収支シミュレーションは疑った方がよいと思います。初年度からなぜそんなに集客できるの? 売上が立つの? その根拠は? というものが結構あります。

フランチャイズの情報・比較サイトなどには、たくさんの事業が掲載されています。しかし、たとえばエステサロンやマッサージは、時間をかけて認知度が高まり固定客がついていく業態ですから、初年度からそんなに売上が立つのはおかしい、と感じます。私も以前、エステサロンをやって撤退したことがありますので…。

個人的には、ゼロから自分で試行錯誤しながらやったほうが起業の地力がつく、つまり成功の再現力が養われ、ほかの事業に参入するときもハードルなく取り組める。

私もすべて自前でやってきたからこそ、何に参入するにもまったく怖くないし、成否の
判断がある程度の確度でわかる。また外食など、初期投資が大きく手間もかかるものほど、自分でやったほうがよいと思います。

たとえば厨房設備や店内造作、調理器具などの相場感覚は、自分で合見積もりを取ったり実際に発注したりしないとわからない。これでは他の業態に転換あるいは進出するときに必要な経験が獲得しにくいのではないでしょうか。

もっとも、たとえば「○○○(飲食チェーン店 ※有料メルマガ内で読めます)」などのようにブランド力があり、「職人不要の調理システム」という独自のオートフライヤーを採用し、アルバイト店員でも品質が落ちないようにシステム化されているなど、個人では導入が難しいオペレーションノウハウが得られる、というチェーンもあります。

あるいは、そば店やカレー店は立地が最優先で、美味しくなくても場所さえ良ければそこそこはやります。好立地を押さえられるなら、FCでも個人経営でもどちらでもいい

ラーメンは味さえよければ客は探してでも来るので立地はさほど重要ではなくなり、FC
かどうかもあまり重視されないとか。

Next: フランチャイズのほうが有利な点は?

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