過去にも杉村倉庫で大儲け
さて、皆様が興味があることだけ書きましょう。先ほどの記事によれば、山田氏は、親の代から続く相場師だった模様です。資産は数百億あり、ダイエー、丸松、福岡ダイエーホークスのM&Aなどに関わってきたお父様からの資産だそうです。
中国で投資をやっていたそうですが、そのお父さんが、病気になり帰国され、2年くらい前から日本の個別株を調査。昨年半ばから本格的な動きをしているとのこと。
直近では、杉村倉庫という東証2部の株式を市場で買い漁り、3,680円まで上昇させ、手仕舞い、1000円程度まで落としているとのこと。
外資系金融が売りで抵抗する中、「踏み上げ相場」の形成に成功し、見事に儲けを出したとのこと。さらに言うと、安く仕込んで、一般投資家の買いにぶつけるようなせせこましいことは好きじゃないとのことでした。
そういうわけで、ニチダイの株価も上がり続け、あれよあれよという間に、4,000円付近に近づいています。
さて、この「踏み上げ相場」のカラクリを他のネット記事には書いてないくらい詳しく解説してみたいと思います。
「空売り」の仕組み
踏み上げ相場を解説する前に、1つ確認しておきましょう。皆さん「空売り」ってご存知でしょうか?
恐らく知っている人が多いと思いますが、実際に空売りしたり、その内情を詳しく知っている人は、少ないと思います。「空売り」というのは簡単に言うと、人の株を借りてきて、その株を勝手に市場で売っちゃうことです。
と言っても分かりづらいので、オラオラ君と安定君で考えてみたいと思います。
オラオラ君:(▼ω▼o)
安定君:(´・ω・`)
という感じです。
(▼ω▼o):おーい、安定君、ちょっとその株貸してくんない?
(´・ω・`):えええ? 貸すなんて怖くていやだよー。
(▼ω▼o):当分売るつもりないんだろ?
(´・ω・`):そりゃそうだけど…。
(▼ω▼o):おお。じゃあ、取得価格の年2%払うから貸してよ。
(´・ω・`):お金くれるのか。じゃあ、貸してみようかな? 絶対返してくれる?
(▼ω▼o):当たり前じゃん。俺と安定君の仲じゃねーか。おっけー! ちょっと1年くらい借りるぜ。
(´・ω・`):う、うん。まあ、いいか。お金貰えるし。
(▼ω▼o):へへへ。この株はなーんか下がる気がするんだよな。借りた株勝手に売っちゃって、後で買い戻せば、その差額分儲かるぜ! もし1,000円が900円になれば、100万円で売って、90万で買い戻せるから、10万円の儲けだぜ! 1年後が楽しみだぜー!
というわけで、これが空売りです。株を借りて売る。んで、後で安く買い戻せれば、儲けが出て、高くなっちゃってたら高値で買い戻すため、損失が出ます。
東証一部などの流通量が多い市場では、空売りが個人の投資家でもできます。ちなみにビットコインなどでも先物で空売りできますね。基本的に市場があれば空売りできます。
基本的には個人が空売りできない銘柄がある
しかしですね。あまり知られてないのですが、JASDAQや東証2部では、株の流通総量が少なく、基本的に空売りできないんです!
しかしですね。外資系金融会社などは、取引額が多く、信用が高いため、証券会社で流通している個人の株を証券会社から借りることができるのです。
ちなみにこれら外資系金融様方(モルガンスタンレー、UBS、クレディスイスなどなど)は、親しみを込めて「売り豚」の愛称で呼ばれています。
今回の「ニチダイ」にしても、これまで山田氏が手掛けた「杉村倉庫」にしても、実は個人の空売りができない銘柄なんです。
ニチダイはJASDAQ、杉村倉庫は東証2部で、株を借りれません。ちなみに山田氏もちゃーんと解説してくれていますね(笑)。
貸株(空売)
非貸借銘柄で機関が何故、空売出来るかは、証券会社等が機関に貸株している。皆の現物が代用有価証券に入ってる場合それを貸出す。又、代用有価証券で無い物ですら貸出しされてる。言わばblack box。報告する気がある分だけ前週分を木曜に協会に報告される。下記97万株は空売約定した分。 pic.twitter.com/9DvuiViMPD— トンピン フィナンシャルグループCEO (@Tonpin1234) 2018年3月8日
さて、今回のニチダイの例で解説してみましょう。