コンビニ大手のセブンイレブンが、看板商品である「おにぎり」の消費期限を2倍に延ばすことで、廃棄される量を半減させる取り組みを行っていることが分かり、大いに注目を集めている。
これは毎日新聞のインタビューに対し、同社の社長が明かしたもの。それによると、現在は保存料を使用せずに品質を維持するため、店頭で販売できる時間を約18時間としているが、それを1日半~2日程度に延ばすことで、食品ロスの削減を目指すという。
気になるその方法だが、従来通り保存料は使わず、包装する袋に窒素を入れることで鮮度を保つ方法を検討しているとのこと。ただ、おにぎりのなかでも「手巻き」など、種類によって包装方法が異なるため、商品ごとに鮮度の維持が可能かテストを行っているという。なお、2021年3月以降に、消費期限の長い商品に順次切り替えていうという。
評価する声があがる反面、サイレント値上げを危惧する意見も
フードロスが社会問題として大いに取沙汰される昨今だけに、今回のセブンイレブンによる取り組みに関しては「立派な企業努力」「他の企業も行ってほしい」といった、称賛の声が多く寄せられる結果となっている。
窒素充填なら脱酸素剤よりやすそう。
立派な企業努力かと…セブン、おにぎり消費期限2倍に 「廃棄5割減」 21年3月以降 保存料なしでも鮮度保持 – 毎日新聞 https://t.co/j3ikPHYNxD
— モト@公式っぽいユーザー名も名前も変えました (@29silicon) December 29, 2020
セブンおにぎり
セブンイレブンがおにぎりを消費期限を約二倍にして一日半から二日もつようにするそうです
方法は包装の中に窒素を入れるそうです
この技術が他の業者も出来るようになればかなりのロスを減らせそうですね
家庭料理だといいところ当日なのに凄いですね#セブンおにぎり#食品ロス
— 明るく生きる!!あーちゃん (@happy_archan) December 29, 2020
特に消費期限を延ばすために、保存料を使うのではなく、窒素を充填する包装方法を選んだことに対しての評価の声が多いのだが、それとともに「袋入りのおにぎり増えたのコレの布石だったのか」といった声も。さらに、その方式だと「海苔のパリパリが保てるのか」といった疑問も一部ではあがる。
セブン、おにぎり消費期限2倍に 「廃棄5割減」 21年3月以降 保存料なしでも鮮度保持 – 毎日新聞 https://t.co/pvytsXVSBS
保存料は使用しないスタイル保ちながら、消費期限を伸ばそうってのは凄いチャレンジだな— Y2J ARTMAN HBK (@Gatezone_P) December 29, 2020
セブン、おにぎり消費期限2倍に 「廃棄5割減」 21年3月以降 保存料なしでも鮮度保持 – 毎日新聞https://t.co/hDUcahUXGd
《保存料は使わず、包装する袋に窒素を入れて鮮度を保つ方法を検討している》
袋入りのおにぎり増えたのコレの布石だったのか— ⛩️ のーみん丁 ⛩️ (@noumin_T) December 29, 2020
記事読まずに反応する人多くて、
そりゃあタイトルで釣ろうとする記事が多くなるよな
と妙に納豆窒素いいんでない?
海苔のパリパリを保てるか気になるけど。 https://t.co/GxEXB7OpSB— よっしード (@yossy_yossied) December 28, 2020
また今回の取り組みで包装方法が変わるということで、「量が減るんじゃ?」「また値上げ?」といった危惧を抱く人も多い。
ところでセブンイレブンがおにぎりの廃棄縮小のため、窒素充填パックにして保存期間を延ばす、というニュースを拝見。食品破棄が減るなら良いことです。ただ最近のセブンの挙動からいうと「破棄を減らす為に価格据え置きでおにぎりを小さくしました」とやりそ[続く]
— みんと㌠ (@mint_blancmanch) December 29, 2020
セブンイレブン
「破棄量減らすために企業努力でおにぎり内容量減らしました〜!内容量減ったけど企業努力したので値上げはします!」これやろなぁ
— は? (@suckingk5) December 29, 2020
少し前には断面部分だけに具がみっちりと詰まっている“ハリボテサンドイッチ”や、弁当容器の“上げ底”や“二重底”が、また最近ではバナナミルクの容器に同色の色付けをすることで、容器一杯にドリンクが入っているように見せかけていることが判明するなど、コンビニ各社によるいわゆる“サイレント値上げ”には大いに批判が集まっている。それだけに、そのような反応があがるのも致し方なしといったところだろうか。
セブンのそんなバナナが人気なので買って見た。
目一杯入ってるように見えるでしょ?、、、ひっくり返すとwwww
60%でした〜残念‼️#セブンイレブン #そんなバナナ pic.twitter.com/AIZgwzvOv3— すももの里のぷらむちゃん@十勝更別村 (@sumomoplum2020) December 27, 2020
根強い「割引販売」を求める声
このように、その取り組み自体に対しては賛同の声も多い今回のおにぎり「消費期限延長」だが、その反面で「努力する方向が間違っているのでは」という厳しい声も。その方向性としては、在庫管理手法の見直しなどもあがっているが、最も多いのが「割引販売をすれば解決するのに」という意見だ。
なんか方向性が違うなぁ…「なぜ捨てる事になるのか」の答えが置き去りになってる感。在庫管理の手法を見直したり、消費量の予測精度を向上させるとか…経営って本来そういう感じでしょ。
セブン、おにぎり消費期限2倍に 「廃棄5割減」 21年3月以降 保存料なしでも鮮度保持https://t.co/aNWT3QYL4U
— C2E (@C2E_202003xx) December 29, 2020
セブン、おにぎり消費期限2倍に 「廃棄5割減」 21年3月以降 保存料なしでも鮮度保持 – 毎日新聞 https://t.co/PijlJqwwKa
違うんだ。みんな同じ値段なら製造日が新しい方を取るからなんだ。だから1日経つごとに10円値引きするだけでだいぶ解決するはず。— KeisukeN (@kk2co) December 29, 2020
コンビニといえば、小売店のなかでもスーパーなどとは異なり、値引き販売を頑なにしないことはご存じの通り。コンビニ業界において、売れ残って廃棄となる前に値段を下げて販売することを「見切り販売」と呼ぶが、それをした場合コンビニ本部の利益は目減りしてしまうため、それは避けたいというのがコンビニ各社の本音だ。
今回、おにぎりの消費期限延長を行うことが判明したセブンイレブンに関しては、食品ロス削減のために、消費期限間近の商品を購入した際に5%分のnanacoポイントが付く「エシカルプロジェクト」という事業を推進している。が、その恩恵は当然ながらnanaco会員しか受けられず、そのことに対しても不満も少なからずあるようだ。
そういやセブンイレブンで消費期限近い惣菜にエシカルシールみたいなの貼られるようになったけど、あれnanaco使わない人間には何のメリットもないから避ける印にしかなってない。 https://t.co/nrV3ZpiMk6
— きや#GoOut (@kiya__na) December 7, 2020
セブンのおにぎり、期限が近くなるとNanacoポイント5%引きのシールが貼られますよね。たった5円程度の差なら、敢えてシールのついていない後ろの商品を取ってしまう← pic.twitter.com/NRrXcBa0rz
— 坂下さん (@slopefall) December 22, 2020
そのような事情を踏まえ、ネット上では今回の消費期限延長の取り組みが、あくまでコンビニ本部の今まで通りの利益確保のためではないかといった見方もされており、「値引き販売は絶対にやりたくないんだな」「強い意志を感じる」といった声も多く聞こえる。
廃棄を減らすなら、見切り販売で消費期限が近づいた商品を値引きするのが一番効果的だが、本部の収入が減るのでそれはさせたくない。ならば消費期限を極力のばせ、ということ。
>>セブン、おにぎり消費期限2倍に「廃棄5割減」21年3月以降 保存料なしでも鮮度保持(毎日新聞)https://t.co/LaDlthiWuB— コンビニ業界をアップデートせよ (@cvsrenovation) December 28, 2020
消費期限伸ばすより割引してくれた方がいいと思うけどセブンは頑なにやらない…(`・ω・´)(強い意志を感じる)
— アヒル隊長 (@ahiru___chan) December 28, 2020
食品ロス削減への意欲的な姿勢は、多くの消費者が歓迎するところ。ただ、一連のサイレント値上げなどからも垣間見える、消費者からの批判が集中してしまうほどの“飽くなき利益追求”によって、今回の素晴らしい取り組みへの印象をも曇らせてしまっているのも事実で、これはこれで非常に残念な話だと言わざる得ない。
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