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副業を年商20億円企業に成長させた元・土木作業員の社長に聞く「失敗しない」副業の始め方=俣野成敏

なぜ、事業を立ち上げようと思ったのか?

どうして、馬場さんはサラリーマンには戻らずに起業したのでしょうか。自分の事業を推し進めていくことに、不安を感じなかったのでしょうか。

馬場さんがサラリーマンを辞めたのは、上司のパワーハラスメントが原因でした。辞めた当初は何もする気力がなく、寝て、起きて、ゲームをする日々。

体調が回復した後も、仕事を探す気になれず、とりあえず、その日暮らしの土木作業員をやることにした馬場さん。意外なことに、「土木作業員は楽しかった」と言います。

「朝6時半くらいに家の近くにトラックが迎えに来て、それに乗り込んで現場に向かい、作業を始めるのですが、体力仕事なので、休憩が10時、12時、15時と3回あって、16時半くらいには終わります。ちょうど冬に差し掛かっていく時期で、季節的にも良かったのだと思います。

無心で働いて、家に帰ってシャワーを浴びる頃には、お腹も空いてくるからご飯が美味しくて。ぐっすり眠って、翌朝また出かけるという、健康的な毎日を送りました。

一緒に働いている年配の土木作業員たちは、その日にもらった日当を、仕事場近くのスナックに直行して使っていました。その場で封筒からお金を出して、スナックのママに渡しながら口説いているわけです」(馬場さん談)

馬場さんは、自分がサラリーマンだった頃のことを思い起こして気づいたのは、「仕事を選り好みしているのは、自分自身の問題だ」ということでした。

「もちろん、誰しも良い仕事に就きたいのは当然だと思います。私もかつて、銀座の広告代理店に勤めていたことがあります。そういうところに勤めるのがカッコイイと思っていたからですが、実際は全然違いました。土木作業員をやってみて感じたのは、『こだわらずに探せば仕事はあるし、贅沢をしなければ生きていける』ということでした。『借金ができたって、返せるだろう。だったら、独立してもやっていけるんじゃないか』と思ったのです」(馬場さん談)

人は、視野が狭くなってしまうと、自分でも気づかないうちに、自分自身を追い詰めてしまうことがあります。

一時は、仕事のストレスから退職にまで追い込まれた馬場さんでしたが、休養して英気を養い、視点を切り替えられたことが、人生のターニングポイントとなったのです。

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