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小池百合子首相の誕生に現実味。五輪で風向き変化、秋の総選挙までに予想される3つの政局=澤田聖陽

今すぐの選挙なら自民大敗

正直なところ政権交代可能なしっかりとした野党が存在すれば、今ほど追い風の時は無いと思うのですが、今の野党ではそのような期待はできない状況です。

それでも今すぐに選挙を実施すれば、自民党は現有議席(276議席)から大きく議席を減らすでしょう。

一部では、30議席減の246議席という予想もありますし、57議席減の219議席という予想もありました(単独過半数が233議席ですので、後者の予想では単独過半数割れということになります。公明党との合計では過半数を超える予想のようですが)。

五輪開催で潮目は「自民党有利」に変わったか

ただオリンピックが開催されたことで、少し流れが変わったと見ています。

野党第一党である立憲民主党は戦略を間違ったと個人的には考えています。

オリンピック開催前に反対という立場を取っていたのは、政治的姿勢としては党の考え方なので良いとは思うのですが、オリンピックが開幕してしまってからはメダリストが出て「盛り上がっている雰囲気に水を差す人」になってしまいますし、蓮舫議員のようにメダリストにお祝いの言葉を送ったりすれば「反対と言っていた立場なのに言行不一致だ」と批判を浴びてしまいます。

要するに野党としては、オリンピックを開催中止に持ち込むしか、自党にプラスになる結果はなく、オリンピックが開催されてしまった段階では、ある意味政治的には負けが確定してしまったと言えるのではないかと思います。

もちろんこれからコロナの状況が厳しくなれば、政府や自民党に対する批判が強まって自党にプラスに作用すると考えているのかもしれませんが、選挙は早くても9月、遅いと任期満了(10月21日)という話まで出ているので、その間にワクチンの接種はかなり進んでしまいます。

今は感染者数が増加しているとマスコミが煽り、野党もそれを材料として政権批判をしていますが、そろそろ感染者数が増えたとしても死者数は減少しているし、病床も思ったよりも逼迫しないということに一般市民も徐々に気が付き始めているのではないでしょうか?(そもそも一般市民はもう気が付いているから、外出もそれほど減少していないということなのかもしれません)

西村大臣の失言のようなオウンゴールがこれから出てこれば別ですが、残念ながらそうでない場合、今から野党の大きな上がり目は少ないのではないかと思っています。

それを分かっているから、立憲民主党の枝野代表も「ワクチン接種が進むと選挙で厳しくなる」という趣旨の発言をしたのだろうと思います(政治家として適切な発言だとは思えませんが、選挙を控えての議員の本音だとは思います)。

また選挙前に補正予算を成立させると言われており、未執行分の約30兆円の予算もありますので、選挙前に特別定額給付金を決める可能性もあります(個人的には、都議選での惨敗もあり、このような政策を実行してくる可能性が高いのではないかと考えています)。

このあたりは予算に関われる与党の強さではありますが、これも自民党にプラスに働く可能性が高いと考えています。

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