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日本郵政株は今すぐ手放せ。政府の大量売却で株価上昇は望み薄、配当にも期待できぬ理由=栫井駿介

郵便の取扱数量は減少、配送業も競争が激しい

さらには、皆さん分かっていると思いますが、連絡手段として郵便を積極的に使おうとは思いませんよね。 無くなることもないですが、郵便の取扱数量は減少しています。

一方で伸びているのは「ゆうパック」なのですけれども、ゆうパックはヤマトや佐川との競争もあって大変な業界でもあります。

また、ゆうちょ銀行とかんぽ生命の窓口手数料も、ネットバンキングもあり窓口を使う人が減り、収益が落ちてきています。

オーストラリアのトールの一部を買収した国際物流事業もありますが、これも赤字だったりギリギリ黒字だったりというかなり厳しい状況です。

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トータルで見ると、業績はどこをとっても落ちてきていて、株価も同じように下がってきているということです。

外部環境・内部統制ともに問題が多い

以前も言及したように、実は私自身が証券会社に所属していた時に日本郵政の担当をしていました。

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なので会社のことをよく調べるわけですが、知れば知るほどこの会社はどうも厳しいなというような状況が見て取れたわけです。

外部環境として郵便が厳しいのは明らかですけれども、それ以上にですね、内部の経営というのが統制が取れたものになっていないのです。

経営陣は役所や銀行からの天下りだったりしますし、職員に関しても、これまでは公的機関だったので身を守りがちで、頑張って業績を伸ばしていこうというような人たちの集まりではないのです。

そんな中でかんぽ生命の不祥事にあった通り、民営化してノルマだけは追加されることになり、その結果不正がはびこってしまう、明らかになったのは最近ですが、上場を準備していた頃から問題になったりしていました。

それほどこの会社は厳しいと言わざるを得ないところがあるわけです。

おすすめは、やはり「手放す」ことだと思います

Next: 日本郵政のポジティブ面とネガティブ面を整理。

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