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もう日本入国の制限緩和?ビジネス目的なら待機3日に「今じゃないでしょ」と反対殺到。技能実習生も対象で「安い労働力が欲しいだけ」との声も

新型コロナウイルスの水際対策をめぐって、政府はビジネス目的の入国者を対象に緩和する方向で検討していることが判明し、反発の声が多くあがる状況となっている。

緩和されるのは、主に入国後の待機期間。先月からはワクチン接種等を条件に、それが10日間までに短縮されていたが、報道によると今回検討されている水際対策の緩和では、その待機期間を原則3日間とし、それ以降は検査で陰性が確認されたうえで、企業が行動を管理することなどを条件に、外出を認める方針だという。

さらに政府は、現状1日当たり3,500人までとしている入国者の上限に関しても、5,000人に引き上げる方針だという。対策の緩和は早ければ来週8日から開始されるとの報道もあるが、観光客に関しては今回の措置の対象外となるという。

「努力が全て水の泡」根強い反対意見

主要7か国をはじめとした諸外国では、日本からの入国者に関してはワクチン接種証明やPCR検査の陰性証明さえあれば、待機期間を免除する体制に移行しつつあるなか、比較的厳しい水際対策を継続してきた日本。

ただ、その方針は経済界から不興をかなり買っていたようで、それを代弁するかのように、先月末の日本経済新聞の社説では「日本はいつまで「鎖国」を続けるのか」というタイトルで、その硬直的な対応を批判していた。今回の政府による対策緩和方針は、そういった声に応じたものと言えそうだ。

しかしネット上では、「今までの感染収束の努力が全て水の泡になる可能性がある」などと、このタイミングでの水際対策の緩和には反対の声が多い。

日本国内では新規感染者の数がすっかり落ち着き、一部からは終息ムードも漂うが、世界的に見れば依然として決して低くない水準で増減を繰り返している状況。ここに来て感染者数が増えているイギリスでは、新たな変異株「デルタプラス」が出現し、感染拡大に影響しているのではと指摘されている。

さらに中国でもここに来て感染が拡大しているといい、国内の観光地では街を訪れていたおよそ1万人が、隔離施設へ強制的に収容されて10日以上の隔離。それ以降も、専用のバスや列車で別の街へ移動したうえで、さらに2週間の隔離が強いられるという、とんでもない状況になっているという。

今後、日本国内も冬へと向かい寒くなれば、かねてから取沙汰されている第6波の到来も大いに考えられる。それだけに水際対策の緩和は“今じゃないでしょ”との声、また万が一やるにしても相当慎重に行うべきだというのが、意見の大勢を占めている。

改めて取沙汰される技能実習生の是非

いっぽうで、今回の報道で伝えられている「ビジネス目的の入国者」に関して、商談などで来日するビジネスマンをイメージするところだが、実は外国人技能実習生も対象となっており、そのことに関してもネット上では大いに取沙汰されている状況だ。

劣悪な労働環境に置かれるケースなど人権上の問題が過去に度々指摘され、問題視されている技能実習生。しかし逆に企業側からすれば、安価な労働力として欠かせない存在である一面もあり、今回の水際対策緩和に関しても、ビジネス往来の活発化というよりも、そちらの面で期待しているところも多いのでは、と邪推する向きも多い。

ただその反面で、法務省の外局である出入国在留管理庁によると、技能実習生の失踪は去年1年間で5885人にのぼるなど、近年増加傾向にあるとのこと。今回検討されている水際対策の緩和では、企業が入国者の行動をある程度管理することが条件として求められるが、このように失踪・脱走者が相次ぐ状況で、果たしてそれがうまくいくものなのかは、何とも言えないところだろう。

感染拡大防止と経済活動の両立が叫ばれる昨今、その実際の匙加減の難しさを大いに痛感する格好となっている今回の件。それと同時に、今後の技能実習生の在り方についても、これを機に議論されていきそうな情勢だ。

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