今回の雇用統計はあくまで過去の数字、良くてもドル円の上値は重い
目先はオミクロン株の報道、コロナの感染動向次第なので、予想を上回るような好結果が出たとしても、ドル円の上値は限定的でしょう。もちろん、好結果ならテーパリング終了前倒しを意識して、ややドル高にはなるかもしれません。
ただ、そのドル高の継続性も、やはり感染動向の影響を受けますから、どうあっても今回の雇用統計の影響は限定的である可能性が高いでしょう。

雇用指標の結果(青は改善・赤は悪化、数値はいずれも速報値)
先行して発表された雇用指標を見ると、全体的に改善傾向。引き続き、堅調な数字が示されると考えて良さそうです。
もっとも、重要なのはオミクロン株の影響ですから、これらはあくまで過去の数字となります。それでも、強めの数字が出れば早期テーパリング終了を織り込んでジワリとドル高になりやすいでしょう。
今夜の雇用統計はあまり期待できず!
先ほども書いたように、特にドル円やクロス円はオミクロン株のヘッドライン1つで吹っ飛ぶ相場で、積極的に買っていくような相場ではありませんから、市場全体が様子見モードとなっていて、今夜の雇用統計で強めの数字が出たとしても、影響は限定的でしょう。
仮に非農業部門雇用者数が+100万人増を超えるようなポジティブサプライズとなったとしても、瞬間的には上昇するかもしれませんが、その後の伸びが期待できるかというと微妙です。

ドル円チャート(日足)
昨夜はイエレン米財務長官などが、オミクロン株の影響は限定的などとしたことでダウが大反発となりましたが、そこからするとドル円の値動きは低調です。
やはり、押し目で買っておけば勝手に上がっていく株とは違いますから、今あえて積極的にロングポジションを作っていくような状況ではないということでしょう。
となると、しばらくドル円は厳しいでしょう。あまりトレードする価値はありません。オミクロン株の影響がある程度確定すれば、迷わずロングして115円以上まで引っ張りたいですが、それはしばらく先でしょう。
今夜の雇用統計も、ほぼノーチャンスかと思います。