11月末の「オミクロン・ショック」で株式市場は大幅な下落に見舞われました。そんななかマイクロソフトのCEOであるサティア・ナデラ氏が持ち株の半分を高値で売り抜けていたことが判明。単なるラッキーか、それとも何らかのインサイダー情報があったのか。投資家の間で注目されています。(『今市太郎の戦略的FX投資』今市太郎)
※本記事は有料メルマガ『今市太郎の戦略的FX投資』2021年12月7日号の一部抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会に初月分無料のお試し購読をどうぞ。
暴落相場を売り抜けた米国テック経営者
米国では11月25日の感謝祭後、株式相場が急激に下落。パウエル議長が議会証言でタカ派発言をしてからは、それがさらに加速し始めているように見えます(※原稿執筆時点2021年12月6日。12月7日のNYダウは前日比492ドル高と急反発しています)。
本来ならテーパリング加速、利上げ時期早期化といった話が出れば、株は売られるとしても債券金利は上昇、ドルも他通貨に大して上昇という状況が到来するであろうことは、相当な相場の素人でもイメージできるもの。
ですが、11月末の相場はまったく逆さまで、本邦の個人投資家の中でも感謝祭以降、年末ラリーが進むことを期待して米株を買っていた方々は、凄まじい損害に見舞われたのではないかと危惧するところです。
そんな中で米国テック企業の経営者が、この相場下落に巻き込まれずにまんまと持ち株を売り抜けていることが、市場で相当話題になっています。
マイクロソフトのサティア・ナデラCEO、持ち株の半分を高値で売り抜け
市場がこの間もっとも驚いたのが、マイクロソフトのCEOであるサティア・ナデラ氏が、ストックオプションで保有していたとみられる株の半分にあたる83万8,600株を、11月22日と23日の2日間に渡って完全に売り抜けていたことです。
居住州の税制上の問題などからこうした売却になったなどと説明しているようですが、先月11月26日には今年最大の905ドル安をつけたわけですから、あまりにもタイミングが良すぎです。
しかも現役CEOなのに、持ち株の半分にあたる大量な株式を2日かけて売り抜けたというのは、尋常ではありません。
また、税金の支払いを理由に自社株を売っていた、かのイーロン・マスク氏も、この1か月で100億ドル以上のテスラ株を売り抜けており、こちらも暴落の前に売却は完了している状況です。
まあ、その巨額な利益を考えると妬みから余分なことを言って見たくなるものですが、それにしても、このタイミングの良さは奇跡的なものと言っても過言ではありません。
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