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トヨタは電気自動車を売っても儲からない。株価上昇が期待できる関連銘柄の大本命とは?=栫井駿介

デンソーは買える?

さて、デンソーの業績はどうでしょうか。

デンソー<6902> 業績(SBI証券提供)

デンソー<6902> 業績(SBI証券提供)

利益に関しては上がったり下がったりしていますが、売上高のトレンドとしては右肩上がりとなっています。

自動車市場が伸びているということはありませんから、やはりデンソーの力が増してきているということです。

トヨタグループへの売上比率を見てみると、2013年には64.4%あったものが、2018年には57.3%まで下がっています。

すなわち外販を増やしているということです。

デンソーに対する需要と、デンソーの売りたいという意欲がマッチした結果が業績として現れています。

トヨタがEVを増やすことも追い風になるでしょう。

高い技術力を持っていて、成長性の高い分野にシフトしているという動きが見えていますから、投資対象として安心感もあります。

日本の数少ない優良企業であると考えています。

デンソーの株価ですが、右肩上がりを続けて、今では上場来最高値を更新しています。

デンソー<6902> 週足(SBI証券提供)

デンソー<6902> 週足(SBI証券提供)

今期最高益を見込んでいてそれでPER20.8倍と、平均より少し高いくらいとなっています。

ここからさらに利益の上乗せを期待できるとなると、決して割高な数字ではないのではないかと思います。

目先でどう動くかは分かりませんが、少なくとも長期で見た時には、EV化の波に乗っているし、財務状況も健全で、成長意欲もあるということで、注目すべき銘柄です。

まとめ

・EVは儲からない。本命は部品
・デンソーはトヨタを差し置きEV投資を積極化
・株価は上場来高値も、割高感はない

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image by:josefkubes / Shutterstock.com
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バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』(2021年12月19日号)より
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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。

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